英文を訳すことはすんなりできるレベルでも、実際に英文を作ろう、書いたりしゃべったりしようとすると、覚えて知っているはずの単語がすぐに出てこなかったり、どの英単語を使っていいのか迷ってしまったりするものです。
こうしたことは、英単語長などで、とりあえずの英単語の意味は覚えたけど、そのニュアンスまでは覚えていないのが原因です。
英文を訳すという作業は、もともとその英文を作った人が、ネイティブの人や英語の上級者であることから、英文は正しいというのが前提になっています。
少なくとも、受験の試験問題やTOEICなどのテストで、間違った英文が問題に出てくることはないでしょう。
もしかしたら、英文の間違いを探せとか、適切な英単語を選べというような問題は出されるかもしれませんが、英文を読むということに関しては、書かれている英文は正しいという前提になっています。
personal それとも private ?
例えば、英単語を次のように覚えたとします。
personal : 私的な
private : 私的な
別に間違いではありませんし、英文を訳すリーディングだけを考えれば、これで十分です。
しかし、「私的な質問をしてもよろしいでしょうか?」と聞こうとしたときに、あれ? 私的って personal を使えばいいのかな、private になるのかな と迷ってしまうのです。
同じ日本語の役でも、微妙にニュアンスが違ってくるのです。
「私的な質問をしてもよろしいでしょうか?」であれば、
Do you mind if I ask you a personal question ?
となり、personal を使うのが適当です。
personal は、パーソナルコンピューターという使い方からもわかるように、「個人的な、個人の」というニュアンスで、「一般の」に対して使う場合に用いられます。
一方、privateは、それは私のプライベートな問題なのでというように、公的なものに対して、私的なという場合に用いられます。
つまり、普通一般の人に対して私的な質問という場合は、一般に対しての個人的に質問したいということで、公の質問に対しての私的な質問というニュアンスとは違うので、personal のほうが適しているということになります。
似ているけどどう違う? intellectual と intelligent
intellectual も intelligent も、日本語訳に直すと、『知的な』で問題ありません。
しかし、「犬は知能のある動物です。」と言った場合は、intelligent を使います。
つまり
Dogs are intelligent animals.
これを、intellectual を使って、
Dogs are intellectual animals.
とやってしまうと、相手は混乱してしまいます。
なぜならば、「インテリの犬」というニュアンスで伝わってしまうからです。
intellcual は、いわば「インテリの」という感じに近い言葉です。
一方、intelligent は、「思考能力が優れている」というニュアンスになります。
似ているけどどう違う? effective と efficient
effective も efficient も、「効果的な」という意味の単語です。
これも、英単語自体が似ていて、しかも意味も同じというケースです。
effective は、効果が期待できる、有効なというニュアンスです。
一方、efficient は、効率的なという感じのニュアンスになります。
つまり、日本の電話網は非常に効率的であるというような場合は、
The Japanese telephone system is highly efficient.
となるわけです。