キャッチコピーで考える数字の力 | 薬剤師トピックス

ある広告をみて、次のうちどちらに惹かれるでしょうか。

1.たくさんのリピーターから喜びの声が届いております。
2.300人のリピーターから喜びの声がきております。

多くの人は、300人という数字が印象に残ったと思います。
このように具体的な数字があるほうが、真実味(リアリティー)がでてきてインパクトが強くなり記憶に残りやすくなります。

インパクトが強く残る『80年』というコピー

カゴメの『つぶより野菜』という野菜ジュースのコピーは次のようになっています。

カゴメが80年間
つくりたくてつくりたくて仕方がなかった
野菜ジュースです。

こうしたコピーで使われがちなのが、「長年」とか「創業以来ずっと」とか「時間をかけて」というような文言ですが、そんなことは一切言わず、スパッと「80年」と具体的な数字で言い切ったほうが、インパクトが強く、リアリティーがでてきているように感じると思います。

コピーにおける数字の威力

野菜ジュースというと、それだけで人は、きっと美味しいんだろうな、健康に良いんだろうなといろいいろイメージします。

そこに「80」という数字が出てきます。
周りの文字は、漢字やひらがら、カタカナですので、「80」という数字は光って見え、目立ちます。

いろいろな文章を見てみるとわかると思いますが、ずっと漢字やひらがながならんで文章の中に、突如数字が出てくると目立って見えるものです。

医薬品や食品メーカーがよく使う数字のトリック

タウリン1000mgというのと、タウリン1gというのではどちらが多く感じるでしょうか。
実際には、1000mg=1gですので、入っている量は同じなのですが、なぜか1000mgの方がいっぱい入っているように感じてしまいます。

医薬品や食品メーカーのドリンクや健康食品には、タウリン1000mgとか、ビタミンC3000mgといったようなコピーが並んでいます。

このように大きく見せたい、多く見せたいという場合は、数字の桁数を増やすことでそう見せることができるのです。

逆に、商品やサービスの価格を安く見せたいという場合は、数字の桁数を減らせばいいのです。

この美容液は1本30000円!
この美容液は1本3万円!

これでは、なんとなく1本3万円のほうが安く感じてしまうところがあるのです。

さらに、価格を安く見せる場合は、その値段の前に、「たったの」、「なんと」、「驚きの」・・・なんていう言葉をつけると、安いというイメージを印象づけやすくなります。

たかが言葉でと思うかもしれませんが、商品やサービスをアピールするには、具体的な数字を出すほうがインパクトが残り、そしてその数字の表現の仕方を工夫するだけで、さらにお得感や強い印象を与えることができるという点で、数字のマジックと言えるのかもしれません。

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