介護保険と高齢者の実状 | 薬剤師トピックス

健康保険と同様に加入が義務付けられている介護保険ですが、40歳になった月から全ての国民に加入義務が生じます。
介護保険というと、身の回りの世話をするというイメージがありますが、それだけではなく自立をサポートする自立支援などを含めた内容になっています。

介護保険の3つの柱として、自立支援、利用者本位、社会保険方式があげられます。

介護保険の歴史

介護保険に関する法律は、被介護者の自立を支援したり、介護する家族の負担が軽減されるようにサポートすることなどを目的として、1997年に介護保険法が制定され、2000年4月より施行されています。

介護保険法は、2005年に改訂され、このときには予防重視ということに視点が置かれ、施設入所者の移住費や食費なども見直され、地域支援事業が新に創設されました。

2011年の改正では、24時間対応の定期巡回・順次対応型サービスや総合型サービス、介護予防・日常生活支援総合事業の創設が行わマした。

さらに2014年の改正では、予防給付の訪問介護・通所介護が地域支援事業に移行され、特別養護老人ホーム入所者を原則、要介護3以上として重点化が図られました。また一定以上の所得があるものに対する自己負担が2割に引き上げられています。

2014年の改正

2014年の改正では、地域包括ケアシステムの構築が改正の目玉で、高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるように、介護・医療・生活支援・介護予防が充実されました。

地域包括ケアシステムとは、地域の実情に応じて、高齢者が可能な限り住み慣れた場所で、個々が有する能力によって自立した日常生活ができるように医療・介護・介護予防、住まい及び自立した日常生活の資源が包括的に確保される制度であり、医療介護総合確保推進法により規定されています。

在宅医療・介護連携の推進

いろいろな介護施設を中心に、地域密着型のサービスを目指しています。

認知症対策の推進

認知症初期集中支援チームや認知症地域支援推進員などのシステムがあります。

地域ケア会議の推進

市町村に地域ケア会議を設置することが努力義務となっています。

生活支援サービスの充実・強化

生活支援コーディネーター・協議体などの方法が検討されています。

要介護・要支援認定の高齢者の実態

実際に要介護・要支援認定者ってどのぐらいいるのだろうかということですが、75歳を過ぎると要介護・要支援認定者の割合が急増してきます。

65~74歳の場合は、要支援認定者の割合が約1~2%、要介護認定者の割合が約3%ですが、75歳以上になると、要支援認定者の割合が約8.5%、要介護認定者の割合が約25%となってきます。

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