冷え性は足だけ温めてもダメ | 薬剤師トピックス

寒い冬、冷え性で悩んでいる人も多いかと思います。

冷え性に関連した調査では、20代から60代の女性500人にアンケートを取ったところ、約7割が冷え性を自覚しているという結果がでています。
そして、そのうちの3割が冷え性に対する何らかの対策を行っているようです。

そうした対策の中で多いのが、足を温めるというものでしたが、最近になって、足を温めるという対策は効果的ではないと指摘する声もでています。

体が冷えてしまう原因

なぜ冷え性となり体が冷えてしまうのでしょうか。
冷え性の原因としては、体温調節に関係する自律神経の乱れが考えられます。

自律神経が乱れると体温調整がうまくいかなくなり、血流が滞ってしまい冷え性になってしまいます。

その他、体内で熱が作れなくなっていたり、体内の熱が逃げやすくなっていると冷え性になります。

足を温めてもダメな冷え性

冷え性の対策として真っ先に思いつくのが、暖房器具を足元に置いて温めたり、足湯をしたり、厚手の靴下やタイツを履くことです。

しかし、このように冷えを感じる部分である足元だけを直接温める対症療法は効果的でないと言われています。

足元に暖房器具を当てたり、足湯をしたりすれば、一時的には足の部分の血管が拡張するので、ポカポカしてきます。
しかし、暖房器具から離れたり、足湯からあがったりすると、血管が拡張した足の部分から熱は体の外に逃げていってしまいます。
足湯の場合は、湯冷めの状態になってしまいます。

厚手の靴下やタイツを履いたり、重ね履きをしたりすると、足を締めつけてしまい結構が悪くなってしまい、かえって冷え性が悪化してしまいます。

冷え性には運動を

オムロンでは、日常生活でできる冷え性の対策として適度な運動を推奨しています。

体の部位ごとに熱を作りだす基礎代謝を分けると、筋肉が約38%、肝臓が約12%、胃腸と腎臓がそれぞれ約8%、脾臓が約6%、心臓が約4%、その他が約24%となっています。

だからこそ、筋肉を動かすことで基礎代謝がアップし、冷え性の予防にもつながるのです。

毎日20分程度のウォーキングやストレッチ、ホットヨガなどを行うと、代謝があがり熱を作りやすくなり冷え性に効果的です。

激しい運動をする必要はありません。体幹トレーニングも冷え性に効果的です。体幹トレーニングをすると基礎代謝があがり、作り出される熱量も増えるので、体を温かく保つことができます。

また、足を動かすことでふくらはぎの筋肉ポンプ作用が高まり、足の血流が良くなります。
スクワットやダンベルなど運動やピラティスなども適しています。

さらに、食事にも着目し、冷たいものを避けて、体温以上のものを摂ると良いでしょう。

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