幕末、西郷隆盛の心の支えになった心の灯 | 薬剤師トピックス

西郷隆盛と言えば、言わずと知れた幕末の偉人であるが、その西郷隆盛が行動指針の一つとしていた書物があります。

西郷隆盛は、この書物を西南戦争のさなかにも唯一持ち歩いていたほど、心の支えとなったもので、自分の座右の銘にもしていました。

その本の名前は、『言志四録(げんししろく)』です。

言志四録(げんししろく)の生みの親の一句

西郷隆盛も座右の銘としていた言志四録を書いた人は、江戸時代の儒教者である佐藤一斎(さとういっさい)という人で、佐久間象山や渡部崋山らを育てた人としても有名です。

そして、西郷隆盛が座右の銘とし、気に入っていたものの一つが次のものです。
『一燈を提げて暗夜を行く。 暗夜を憂うること勿れ、只一燈を頼め。』

奥が深い提灯の意味とは

『一燈を提げて暗夜を行く。 暗夜を憂うること勿れ、只一燈を頼め。』は、見ればなんとなく意味がわかってしまうほど、そんなに難しいものではありません。

本当にそのまま、

一つの灯りを提げて暗い夜道を行くとき、暗夜を嘆いても、暗夜をそのものを変えることはできない。
我々にできるのは、自分が手にしている一灯を頼りにして、信じて、ひたすら前に進むことだけだ。

つまり、「暗夜」の暗さを自分の今の状況に喩え、「提灯の一燈」を僅かな可能性として置き換えるとわかりやすいかもしれません。

挫折ばかりで、何もかも投げ出したいときこそ

挫折ばかりで、何もかも投げ出したいというときこそ、活きてくるのが、
『一燈を提げて暗夜を行く。 暗夜を憂うること勿れ、只一燈を頼め。』ではないかと思うのです。

何をやってもうまくいかないときは誰にでもあるものです。
そんな時、人生、挫折ばかりで、もう何もかも投げ出したいと思ったりします。

やめられるなら、いっそうやめてしまいたいという瞬間があるのも人生でしょう。
しかし、闇夜を照らす心のよりどころをしっかり持っていれば、安心してしっかりと生きていけるというものです。

ただ、自分を信じて継続することの大切さを教えてくれているともいえます。
人生の成功者のほとんどが、自分を信じて継続してきた人といっても過言ではないでしょう。

自分には一燈はないのか

そう考えると、一燈は、自分を正しい方向に導いてくれる指導者とか、本というイメージがあります。

もちろん、良い指導者につくというのも大切ですし、本をよく読めば、その中から一燈となるものを自分でみつけることができるかもしれません。

一燈は、失わないように磨き続けることが大切です。

自分はあまり尊敬できる指導者を知らないしという人でも、何も有名な指導者や偉大な人でなくても、近くにいる両親や兄弟、友達が心強い提灯になってくれることでしょうし、本を読みあさることで、西郷隆盛さんと同じように心に突き刺さる言葉に出会うかもしれません。

闇夜を照らす光なので、一燈は一点の曇りもない強い光でなければいけません。
つまり、我欲とか執着とか打算とかがなく、一点の曇りもない光で闇夜を照らしてくれる志が、この一燈になっていくのでしょう。