気分によって評価が変わる心理を利用せよ | 薬剤師トピックス

人間は、他人に会うと相手に対していろいろな気持ちを持ちます。
素敵な人だなと思ったり、嫌な人だなと思ったりします。

人と会うタイミングは大事

よく、「話にくいことは、午後2時ごろ話したほうがいいよ」などという言葉が聞こえたりします。
「言いにくいことは、特にランチ前になんか言わないほうがいい」と言われたりします。
もちろん、悪い報告であれば、ビジネスにおいてマイナスを最小限に食い止めるためにも早い報告が大事なのですが、緊急性がないようなことであれば、報告する時間帯を選んでいたりもします。

また、野球やサッカーチームの大ファンで、自分がひいきしているチームが勝った翌日は機嫌がよく、負けた翌日は機嫌が悪いなどということが、周りからみてもすぐにわかってしまうような人もいます。

そんな、いちいち人と話すのにタイミングやら、相手の顔色なんかうかがっていられるかと言う人もいると思いますが、心理的にはその人の気分次第で、同じ相手にあったとしても相手に対する見方が全然違ってくることが知られています。

漫画では、泥はねをくらったお姉さんが、ムカついている時に、いつもなら「おはよう!」とあいさつされたら笑顔で「おはよう!」と愛想よく返事をするところ、ムカムカしていて「もう、今イライラしてるんだから放っておいてよ!」と言わんばかりになってしまったという例になっていますが、人間は機械ではなく感情をもっていますので、理性ではいつもと変わらずと思っていても、ついついこういったことになることがあります。

相手の気分次第で評価が変わる

相手の気分次第で評価が変わるというと、
「そんなの不公平だ!」
「理性をしっかりもった人間であればそんなことあるはずがない」
と反論したくもなりますが、人間はどんなに平静を装っている人でも、よほどの仙人か修業を積んだ人でなければ、多少なりとも気分次第で他人の評価が変わってしまうものです。
気分が良いときに会った人には好意的な感情を抱きやすく、不快な気分のときに会った人にはついイライラしてしまいやすいのです。

なぜ人間は気分次第で他人の評価を変えてしまうのか

そうはいっても納得していない人もいると思います。
人間は無意識に自分の感情と一致した情報ばかりを集めようとするクセがあるそうです。
これを心理学では『感情一致効果』と言っています。

例えば、何かに傷ついて気持ちがマイナスになっている時は、周囲のこともマイナスに受け止めやすくなるのです。

心理を逆手にとった接客術

この『感情一致効果』を逆手にとったのが、よく企業でもやられている接待です。
相手の好きなこと、例えばゴルフだったり麻雀だったり、あるいは美味しい物を食べながらの商談であったり・・・
つまり、相手から好印象・高評価を得たい場合は、相手が快適にいられる空間を用意してやるのです。

商談するときの室温、椅子の座り心地、そういった些細なことでも相手の評価が変わってくる可能性があるということです。

感情一致効果を利用すれば、アンケート統計だって操作できる

もともとアンケートなんていうものは、ある結論を出したいために行う場合が多く、その主旨にそっていろいろと質問を工夫して回答者を誘導している面もあります。
回答の選択肢を奇数にするか偶数にするか、質問の順番をどうするか、こういったことでも結果は大きく変わってきて、回答者を望む回答に誘導することだってできるのです。
まあ、こういったアンケートの信憑性はともかくとして、感情一致効果を利用することでも、統計結果を大きく変えることができるのです。

ある心理学者が電話調査によって「生活満足度」を訪ねるという実験を「雨の日」と「晴れた日」に行ったのですが、生活に満足していると回答した満足度は晴れた日に調査したときのほうが高かったのです。

晴れた日は気分がよくなり、その気分が生活満足度の結果に影響したと考えられます。

もちろん、天気以外にも個人個人いろいろな要因はあるのかもしれませんが、実際、天気の話題についてふれたうえで、生活満足度を訪ねた場合は、雨の日と晴れた日では満足度に差がでなかったこともわかっています。