『ハッタリ』を辞書で調べてみると、「わずかなことを大げさに言ったり、ありもしない物事をあるように見せたりして他人を圧倒しようとすること。また、そういう言動」と載っています。
ハッタリは英語でいうと、bluff になりますが、bluff は名詞としては「ハッタリ」、動詞として使う場合は、「ハッタリでだます、おどす」といった意味で使われます。
いずれにしろ、あまり良いイメージではない言葉で、どちらかというとウソをついて人を騙すというニュアンスがあります。
自分を実力以上に見せるというのもある意味ハッタリになります。
実力以上にハッタリを言える人、言えない人
真面目な人は、次のように思うでしょう。
「俺はハッタリなんか言わないぞ」
「ハッタリって要するに嘘だろ! 、そんなのフェアじゃないよ」
「口先のハッタリ野郎なんて、俺の一番嫌いな人種だよ。それでよい仕事を取りやがってとんでもない奴だよ」
たしかに、ハッタリをかました人に、おいしい仕事が回っていったりします。
実際にはそうじゃないのに、自分はこれもできます! あれもできます! と実力以上のことをアピールするわけですから、それなりの仕事が回っていくのです。
ハッタリをかまさない人は真面目で誠実です。
できないことをできるとウソをついて、周りの人に迷惑をかけたくないという気持ちが先に立ちます。
でも、チャンスをものにするためには、ハッタリも有効な場合があるのです。
ハッタリをかます人には2種類いる
ハッタリをかます人には2種類のタイプがいます。
1つは、本当にウソをついただけで終わってしまうタイプです。
こんな奴は最低です。ただの大ウソつきなだけです。
そしてもう1つは、成功者に多いタイプですが、ハッタリを本当にしてしまうタイプです。つまりウソをウソじゃなくしてしまうのです。
ハッタリをかました自分と現状の自分との間にある差を努力で一生懸命埋めようとします。
そして努力でウソをウソじゃなくしてしまうのです。
「この仕事できるよね」と言われたとき、実際にはできないのに「できます」といって仕事をもらいます。
それから猛勉強をして、なんとかその仕事をきちんとやり遂げてしまうのです。
ハッタリはウソを見抜くときにも使われる
ハッタリというと、ハッタリをかますほうがウソをつくというイメージですが、相手がウソをついているかもしれないというときに、いわゆるかまをかける場合も、ハッタリといえるでしょう。
「せっかく誘ってくれたんだけど、昨日は体調が悪くて○○病院に行っていたのよ」
これどうもあやしいなと思ったときに
「あれ? ○○病院って昨日は休診日じゃなかったっけ?」
というようにハッタリをかますのです。
本当ならば、
「休診日じゃないわよ。ちゃんと診察してもらって薬ももらって飲んだんだから」
と自信をもって答えるでしょう。
「それは大変だったね。」とフォローしておけばよいでしょう。
もしウソであれば、
「あれ? そうだったっけ?」
としどろもどろになるでしょう。
すかさず、「あれ? やっぱり休診日じゃないか。私の勘違いか。」と適当にフォローしておけばよいでしょう。
このように、ハッタリは相手のウソを見抜くときにも使ったりします。
まあ、人間関係が悪くならないようにほどほどにというところでしょうか。