メイクアップ化粧品もいろいろありますが、最近では使用性の改善や機能改良が進んできています。
光の干渉作用やフォトクロミック現象を利用することで、より自然な美しい仕上がりに補正したり、肌を美しく見せたり、紫外線から肌を守ったりするのは当然の機能として、それにプラスアルファした機能をもつメイクアップ化粧品がどんどん開発されてきています。
機能性顔料
着色料としての『機能性顔料』は、着色料が本来もっている染料や有機顔料としての可視光線の選択的吸収による着色だけにとどまらず、光や熱、電場・圧力といったわずかな外部エネルギーによって物質変化をもたらす色素材料を言います。
例えば、フォトクロミック現象というものがありますが、これは光のエネルギーによって材料の色を一瞬で変化させることができる現象です。
カバーリーフ
『カバーリーフ』とは、タルクやセリサイト、マイカといった板状顔料に、微粒子酸化チタンをコーティングした複合顔料になります。
複合顔料とすることで、微粒子酸化チタンの分散が向上し紫外線防止効果があがります。
酸化亜鉛被膜雲母チタン
酸化亜鉛被膜雲母チタンは、繊維状の酸化チタンでコーティングされた雲母チタンです。
雲母チタンは、雲母末に酸化チタンの薄い膜をコーティング処理したもので、こうすることによりパールのような光沢をつけることができます。
雲母チタンにコーティングされる酸化亜鉛は、その収斂作用により、皮脂の分泌を抑える働きがあることから、皮脂によるテカリを抑えることができます。
したがって、酸化亜鉛被膜雲母チタンを使ったパウダーリーファンデーションは、さらさらとしたテクスチャーで透明感が持続し、毛穴ガードに優れていることで定評があります。
酸化チタン被膜セリサイト
酸化チタン被膜セリサイトは、薄片状のマイカ(雲母)の表面を酸化チタンでコーティングしている干渉系のパール顔料です。
酸化チタン被膜セリサイトの干渉作用は、2つの白色光が多義に強めあったり、弱め合ったりする干渉作用によって、色がついた縞が見える状態になります。
表面での反射光と、酸化チタンと雲母との界面での反射光が起こす光の干渉作用によって、真珠のような光沢が演出されます。
酸化チタンの層の厚さを変えることにより、銀色から金色、赤や青、緑まで干渉現象を利用して、見る方向によって色を変化させることができます。
サンカットパウダー
サンカットパウダーは、平均粒子12μ(ミクロン)の球状のポリエチレンのまわりに、平均粒子径が0.01~0.04μの親油化着色微粒子酸化チタンを、均一かつ強固に付着させた複合球状粉体をファンデーションに応用したものです。
こうすることにより、紫外線のカット効果、肌への付着力、肌への拡がりやすさが、劇的にアップします。