ポリフェノールというと抗酸化作用をイメージする方もいると思います。
ポリフェノールはどんなものに含まれているかということで、赤ワインのポリフェノールを連想されたりするかもしれません。
まさに赤ワインが健康に良いということでブームになったのも、赤ワインに含まれているポリフェノールの抗酸化作用が着目されたことによるものでした。
エラグ酸もポリフェノールの一種
ポリフェノールとは、1つの形の化学物質ではなく、フェノールの構造を持ったものが複数組み合わさった形の成分の総称を言います。
つまり、一言でポリフェノールといってもいろいろな物質があるわけです。
例えば、特定保健用食品(トクホ)でもおなじみの茶カテキンや、大豆に含まれているイソフラボンもポリフェノールの一種になります。
美白に良いとされているエラグ酸もそうしてポリフェノールの一種で、ブラックベリーやラズベリー、ザクロ、イチゴ、ナッツ類などに多く含まれています。
エラグ酸は、植物が光合成をするときに作られる苦みや渋味の成分になります。
エラグ酸は1831年にフランスで発見されて、美白成分として知られています。
ポリフェノールはいろいろあるけれど
ポリフェノールは大豆イソフラボンや茶カテキンなどいろいろな種類があり、当然それぞれいろいろな作用があり、その作用も異なってきます。
しかし、ポリフェノールに共通の作用として知られているのが抗酸化作用で、活性酸素の働きを抑えて細胞の衰えを防ぐという働きです。
美白成分としてのエラグ酸
エラグ酸は、1996年に厚生労働省に美白成分として許可されています。
エラグ酸はメラニン色素の生成を抑える働きがあります。
肌が紫外線を浴びると肌の中にあるチロシナーゼという酵素が活発に働くようになり、これがメラニンのもととなるチロシンを黒色メラニンに変えてしまい、それがシミになっていきます。
エラグ酸は、チロシナーゼの中に含まれている銅イオンに働き、これを奪いとることによりチロシナーゼの活性化を抑えます。
チロシナーゼの活性化が抑えられれば、チロシンが黒色メラニンになるのを抑えることができるようになるので、シミの予防につながるのです。
紫外線やストレスにより活性酸素が過剰に発生すると細胞が酸化されてしまい、これが肌の老化や肌荒れにもつながります。
そしてこのダメージから肌を守ろうということでメラニン色素が積極的に生成されてしまう結果になります。
ところがエラグ酸には強い抗酸化作用があるために、過剰に発生した活性酸素を除去してくれるので、そうした点でも美白成分として注目を集めています。