脂肪を控えても痩せない | 美容トピックス

私たちが生活をしていく中で必要なエネルギーを表す単位はカロリーです。

食事から摂取するカロリーが、運動などをして使うカロリーを上回れば太り、下回れば痩せる、単純なカロリー計算だという考え方があります。いわゆる肥満はカロリー過剰とする考え方ですが、これは少し違います。

カロリー過剰が肥満のもとという考え方

筋肉もあり行動量も多い若い男性は多くのカロリーを消費して基礎代謝も高く、ほとんど動かず基礎代謝も落ちている老人は消費カロリーは少なくなっています。

糖質をとれば1gあたり4kcal、タンパク質も4kcal、脂質は9kcalエネルギーを放出するというのも事実です。
糖質を脂質に変えて体にため込むのも、その方が半分以下の重さに圧縮して体重を軽くすることができるからともいえるのかもしれません。

糖質が脂質に変化した中性脂肪は、糖質が結合して肝臓に蓄えられるグリコーゲンの4倍のエネルギーを持っています。
だからこそ、人間の体は糖質を脂肪にかえてため込むようになっているのです。

やせるためにはカロリー制限ではない

 

カロリーと肥満に関して研究結果が発表されています。

研究は、322人の中等度肥満の人を対象に、3つのグループに分けて低脂肪食・地中海食・低炭水化物食について、2年間にわたり無作為化比較試験で行われました。

体脂肪食では、男性1日1800kcal、女性1日1500kcalとしてエネルギーの30%を脂肪から摂取(そのうち10%は飽和脂肪酸)しました。

 

地中海食では、男性1日1800kcal、女性1日1500kcalとしてエネルギーの35%を脂肪から摂取(ただし、そこにオリーブ老いる20g以下のナッツを含む)しました。

低炭水化物食では、カロリーは無制限で、最初の2カ月は1日の炭水化物量を20gに制限し、徐々に120gまmで増やしていきました。

その結果、カロリー制限を全くしなかった低炭水化物食で最も減量効果が高いという結果がでました。
一方で、脂肪を減らした低カロリー食は、なかなか減量せずに成績が悪かったのです。

<参考>
Shai I, et al.; Dietary Intervention Randomized Controlled Trial (DIRECT) Group. Weight loss with a low-carbohydrate, Mediterranean, or low-fat diet. N Engl J Med. 2008; 359: 229-41.pubmed

つまり、痩せるのであれば唐織―制限ではなく、糖質を減らすことが必要という結果が出たのです。

脂肪を食べても太らない

糖質から変化して溜まった脂肪が肥満の原因になっているのだから、これ以上脂質を摂らないほうが良いというのは、違います。
脂肪を食べたからといって、それがすぐに皮下脂肪や内臓脂肪になるようにはなっていないのです。

脂質は、細胞膜のリン脂質の原料となったり、ホルモンの材料として使われます。
食べ物からの摂取だけでは足りずに、肝臓で大量に作られているのです。

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