誰もがネットで情報を発信できる時代になり、いろいろなことを調べるのにも大変便利な時代になりました。
最近では、ツイッターやフェイスブック、LINEといったSNSが普及し、それに伴ってあらゆる情報が爆発的に拡散されていきます。
玉石混淆の健康情報
ネット上での医療・健康情報は、とても有用なものがある反面、科学的根拠に乏しい、これ大丈夫だろうかといった怪しい情報もたくさんあります。
もうこれはデマというようなレベルの健康情報が多く拡散されていたりします。
大手メーカーが運営していてもデマが飛び交う
大手メーカーが運営しているから大丈夫だろうといわれていましたが、2016年にプロ野球球団を持っているDeNAが運営する『WELQ』というサイトに、科学的根拠に乏しい医療・健康情報が多く掲載されていて大問題になりました。
聞いたことがあるメーカーが運営だからとか、大手が運営しているから大丈夫だという神話も崩れてしまいました。結局、DeNAは、医療・健康情報のサイトを削除し撤退しました。
ネットでウソの健康情報が出回る理由
それでは、なぜネットで多くのデマとも思えるような健康情報が拡散するのでしょうか。
これは、健康情報が拡散していく段階において、どのように拡散していくかに深く関係しています。
ネットで拡散していく情報は、ツイッターやフェイスブックなどで、いいねが押されたり、フォローされたりという具合にシェアされたものです。
米国のウィスコンシン医科大学の医師が、『ジカ熱』についてどのような医療・健康記事や動画が拡散されやすいかを調査した結果があります。
この調査によると、フェイスブックに投稿されているジカ熱に関する記事や動画は、8割以上はてきせつな情報源をもとに正確な情報だったといいます。
情報の正確性からすると、圧倒的に正しい情報のほうが多いという結果になっています。
その一方で、12%は「ジカ熱は発展途上国の人口削減のために利用されている」とが「大企業の陰謀である」といったような、誤解を生むような情報になっていました。
そして、実際にネットで多く拡散されたのは、正確な情報ではなく、12%の誤解を生む情報のほうで、はるかに多く拡散されていました。
なぜこうなってしまったかというと、間違った情報のほうが不安をあおり、人間の感情を揺さぶった結果だからです。
ネットでは感情を揺さぶるコンテンツのほうが拡散されやすいのです。
だからこそ、ネットで注目されたい人が、わざとウソの噂を流したり、かなり誇張した記事を書いたりといったようなことが起きてくるのです。
ネットの情報は、他の記事も参考にしたり、信頼おける期間の情報をしっかり吟味して鵜呑みにしないことも大切ということです。