クロム・セレン・モリブデン | 健康トピックス

五大栄養素といえば、炭水化物・蛋白質・脂質・ビタミン・ミネラルですが、その中の1つのミネラルと言えば、すぐにイメージするのが、カルシウムやナトリウム、マグネシウム、カリウムといったところだと思います。

鉄や銅、マンガンを連想する人もいるかもしれませんが、クロム・セレン・モリブデンを連想する人は少ないと思います。

日本のミネラル13元素

日本では、厚生労働省が必須元素としてのミネラルを13元素挙げています。

その13元素とは、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・クロム・セレン・モリブデンになります。

これ以外にも、イオウ・塩素・コバルト・ホウ素・ケイ素・バナジウム・ニッケル・フッ素・ヒ素などもミネラルに該当します。

ミネラルは人間の体内で作ることができないため、毎日の食事から摂取することが大切になってきますが、厚生労働省が必須元素としてのミネラルを13元素以外のミネラルは、必須性が確定されていなかったり、通常の生活で欠乏症が出ないものになっています。

クロム Cr

クロムは原子番号24の元素です。

クロムと聞くと、あまり良くないイメージを持っている人もいるかともしれません。

それも六価クロムのせいで、確かに六価クロムは猛毒で、タバコに含まれる発がん性物質としてもよく知られています。

また四価クロムも発がん性があるという報告があります。

人間の体にとって、必須栄養素となるのは、三価クロムなのです。

三価クロムが不足すると、糖代謝の異常が誘発されて、糖尿病になる可能性があります。
1日の必要量としては、50~200μgとされています。

三価クロムを多く含む食品としては、レバー、エビ、豆類、キノコ類、未精製の穀類、ビール酵母、黒コショウなどです。

セレン Sr

セレンは原子番号34の元素です。

セレンは、セレニウムとも呼ばれ、体重1kgあたり約0.17mg含まれていて、セレノシステインとして蛋白質に組み込まれて、体内で働きます。

ビタミンCやビタミンEとともに活性酸素やラジカルから体を守る働きがあると言われています。

一方、セレンは毒性も強く、欠乏量と中毒量の間の適正量が非常に狭いミネラルとされています。

セレンは欠乏症としては、貧血・高血圧・精子減少・筋委縮などがあります。
一方、セレン過剰症となると、悪心・嘔吐、食欲不振・下痢、頭痛などの症状が出てきます。

体重1kgあたり約0.17mg

モリブデン Mo

モリブデンは原子番号42の元素です。

尿酸の生成や造血作用、銅の排泄などに関与している他、キサンチンオキシダーゼやアルデヒドオキシダーゼ、亜硫酸オキシダーゼの補酵素としても働いています。

1日の推奨量は、20~30μgになっていて、耐容上限量は450~550μgとされています。

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