スイカのルーツとその健康成分 | 健康トピックス

スイカは、その可食部の90%は水分になっています。

イメージ的には水分の割合が多いというスイカですが、他の果物と比べてそれほど多いという数値でもありません。

それではなぜ、スイカが水分補給というイメージがあるのかというと、大きくて一度にたくさん食べられることから、夏場の水分補給に重宝されてきたのです。

中東の砂漠地帯では、貴重な水分資源として、飲料の代わりに利用されてきました。

スイカのルーツと種類

スイカの原産地については、諸説ありますが、熱帯アフリカが有力視されています。

スイカの歴史は古く、4000年前にはすでにエジプトでさいばいされていました。

日本には14世紀から15世紀にかけて伝わり、明治時代に本格的に栽培が始まりました。

日本の市場に広く流通しているのは大玉スイカで、5~7kg程度のものになっています。
赤肉種の紅大が主流になっています。

小さめで1.5~2kgの小玉スイカは、果肉がやわらかく甘みが強いのが特徴になっています。

富山県黒部地方特産のスイカは、10kgと非常に大きく細長く俵状の形をしていて、黒部スイカと呼ばれていて、果肉はかためで甘みが薄いのが特徴になっています。

スイカの成分

スイカは、水分が90%ですが、その他の成分としては、カリウム、マグネシウム、β-カロテン、ビタミンB6、ビタミンCなどが含まれています。

さらには食物繊維も多く、腸内善玉菌の活性化にも役立ちます。

赤い果肉のものには、水溶性の色素成分であるアントシアニンも含まれていて、抗酸化作用、肝機能強化、糖尿病予防、視力向上といった効果が期待されます。

また、トマトで有名な強い抗酸化作用をもつリコピンも含有しています。

黄色い果肉のものには、β-カロテンが含まれていて、こちらも抗酸化作用が期待できます。

さらには、脂肪の代謝を促進し、脳細胞を作るリン脂質の成分としても利用されているイノシトールも含まれています。

スイカの皮の下の白い部分には、シトルリンというアミノ酸の一種が含まれています。
このシトルリンは、血管を強化して、新陳代謝を促進する効果が注目されている成分です。

食べ終わったスイカの皮は、かたい表皮だけを取り除いて、漬物にするとおいしく食べることができます。

スイカの種を食べる国もある

東南アジアの国々では、スイカの種を食べる習慣があります。

種子には不飽和脂肪酸であるリノール酸が多く含まれています。

このリノール酸には、コレステロール値や血圧を下げる働きがあります。

さらにスイカの種には、カリウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富で、フライパンなどで乾炒煎りし、塩を振って食べるそうです。

スイカの上手な選び方

スイカは、持ってみてハリとツヤがあり、縞がはっきりしたものが上質と言われています。

カットして売られている場合は、果肉の色が鮮やかなものを選ぶと良いでしょう。

種子が真っ黒で、周りに隙間があるものがおいしいと言われています。

冷蔵庫で保存する場合は、丸ごとであれば約2週間、カットされたものであれば2~3日で食べきると良いでしょう。
スイカは冷やしすぎると味が損なわれるので、水道水で冷やすのも良い方法です。

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