人間の健康とは少し話題がそれるかもしれまんが、人体のしくみに関連し、生き物の体の不思議ということで、今回はペニスを2本もった不思議な魚についてとりあげてみます。
生き物にとって生殖活動は子孫を残していくために非常に重要なものです。
人間の3大欲求といえば、食欲・睡眠欲・性欲ですが、食欲や睡眠欲は体を健康な状態に維持するために大切なものです。
一方、性欲は子孫を残すために必要なもので、人間も生き物として子孫を残していくようにプログラミングされているのかもしれません。
魚は交尾をしないって本当?
テレビで魚の生殖活動シーンが放送されたりしていますが、魚の場合メスが卵を産みつけ、オスがそこに精子をかけるというような形になっています。
多くの魚は体外受精、つまり雌が体外に産んだ卵に雄が精子をぶっかけて受精させていくのが普通です。
一般的に魚は交尾をしないのですが、例外があり、交尾をする魚がいるのです。
その交尾する魚とは、サメやエイです。
サメやエイは交尾をするのです。
サメを漢字で書くと、『鮫』となりますが、鮫は「交尾」をする魚ということを考えると、なかなか良くできた漢字だなと感心してしまいます。
さらにサメやエイは交尾をするというだけで驚いていてはいけません。
なんとサメやエイのオスはペニスを2本持っているのです。
サメやエイのペニスって?
サメやエイのペニス、つまり交接器はクラスパーと呼ばれるものを2本持っています。
これは腹ビレが変化したものと言われています。
サメの交尾は、オスがメスの体に噛みついて行い、さらに岩肌などに体をこすりつけたりします。
なんとも乱暴な方法ですが、オスのペニスが2本あるのは、メスが左右どちら側にきても大丈夫なようにこうなっているのではないかと言われています。
サメは泳ぎ続けなければいけない?
サメというと泳ぎ続けなければ死んでしまうという話を聞いたことがあるかおもしれません。
泳ぎ続けなければ死んでしまう魚といえば、マグロやカツオがいますが、これらに共通しているのは大型の回遊魚ということです。
大型の回遊魚は鰓から空気を取り入れることができないので、常に口を開けながら高速で泳ぎ続けて、エラに水分を送り続けています。
そうしないと、多くの酸素を取り込むことができないのです。
泳ぎ続けていないと十分な酸素を取り込めず、また沈んでしまいます。
サメの場合は、いろいろ種類がいて、遊泳型と待ち伏せ型に分けることができ、遊泳型のサメは泳ぎ続けないと死んでしまいます。
泳ぎ続けなければいけないサメは、脳を休ませないといけませんが、左右の脳を片方ずつ休ませることができます。
眠らずにずっと泳ぎ続けるサメ、相手に噛みついて交尾し、2本のペニスを持っているサメ、サメはすごくタフネスな魚というイメージですが、逆にずっと泳ぎ続けなければいけないというのは少し可愛そうな気もします。