人体の構造・クセによってトラックは反時計回りになった? | 健康トピックス

スポーツの秋、陸上競技も盛んに行われますが、競技場のトラックをみるとだいたいが反時計回りで走っています。
陸上競技トラックは、どこでも反時計回りで走るようになっています。
どうして反時計回りで回るようになったかについては諸説ありますが、人体の構造を考え効率よく走れるからだという説もあります。

反時計回りのほうが走りやすい

なぜ、陸上競技のトラックが反時計回りなのかというと、国際陸上競技連盟(IAAF)反時計回りにするとルールで決めたから。
まあ、こういってしまえば簡単なのですが、その理由についてはいろいろと諸説あります。

例えば、地球の自転が影響しているのではないかという説があります。そのおかげで北半球では反時計回りのほうが走りやすくなるのです。

実際に、1906年のアテネオリンピックで時計回りを採用したところ、競技者から反時計回りのほうが走りやすいし記録が良いという声が寄せられてそうです。

人体の構造と関係が深いトラックの反時計回り

トラックが反時計回りなのは、地球の自転が関係しているのではないかという説がありましたが、人体の構造と深く関係しているのではないかとする説もあります。

利き足と関係があるトラックの反時計回り

人間の体は、右利き左利きに関係なく、右足で蹴って推進力を出し、左足で舵を取り報告を決めるというクセがあるそうです。
そのため、人間の体は、左回りに捻じれていく傾向があるのだということを、整体・健昴会代表の宮川眞人氏が『ゆがみを直す整体学』という本で書かれています。

すべての人がそうなのかという疑問はありますが、実際に、走るときに左足で体勢を保っている人、つまり左足を軸足にして右足で蹴りだしている人が全体の6~7割いるという報告もあります。
人口比率でいっても、利き手が右手と言う人は全人口の約9割、利き足が右足という人は全人口の約8割と言われています。

このことから、多くの人が反時計回りで走るほうが走りやすいのではないかと推測できます。

心臓・血管の構造と関係があるトラックの反時計回り

これとは別に、心臓や血管の構造上、反時計周りのほうが走りやすいとする説もあります。

運動をすると、呼吸をして空気の入れ替えを行わなければなりませんが、大静脈が二酸化炭素を含む血液を運んでいく際に、血液は心臓内を左から右へと流れていきます。

反時計周りに回ると、その遠心力により、この流れの働きを助けるベクトルで力が働きます。
逆に反時計回りだと、この流れの動きを妨げるほうに力が働きます。
だから、反時計回りのほうが走りやすく記録も出やすいとするものです。

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