口からうがいでは洗い流せない部分も、しっかり鼻うがいで対応 | 健康トピックス

うがいは、のどの粘膜についたウイルスを洗い流す効果があります。

鼻うがいは、口からのうがいでは洗い流せない、細菌やウイルスが付着しやすい上咽頭部も洗い流すことができます。

うがいは風邪予防に効果があるのか、ないのか

うがいについては、風邪予防に対して効果があるとする報告と、効果があまり期待できないという報告があります。

このように、専門家が研究していても意見が割れてしまう一つの原因として、ウイルスの特性があります。

ウイルスは、一般的に体に付着してから20分程度で細胞内に侵入してしまうと言われています。

したがって、細胞内に侵入してしまったら、いくらうがいをしても本当に洗い流せるかというと難しいのです。

一番いいのは、20分ごとにうがいができればいいのですが、20分ごとにうがいをできる環境と生真面目さがあれば別ですが、毎日20分ごとにうがいをするというのは、現実的ではありません。

京都大学の研究では、387人を「うがいしない」「水でうがい」「ヨード水でうがい」の3グループに分け、1カ月間の風邪の発症率を調べたものがあり、「うがいしない」グループは風邪の発症率が26%だったのに対し、「水でうがい」グループでは17%に抑えられていたという結果があります。

ちなみに「ヨード水でうがい」のグループは風邪の発症率は24%でした。これはヨード水が口内の細菌叢を乱してしまうからではないかと考えられています。

この387人がどのような環境で1カ月間過ごしていたかなどにもよると思いますが、一つの参考となるデータではあると思います。

口からうがいでは洗い流せないところは、鼻うがい

最近では唾液での検査も幅広く行われるようになってきていますが、新型コロナウイルスの検体採取のときには、鼻咽頭の奥に綿棒を差しこんでというケースもあります。

実際に、鼻咽頭にはウイルスが多くいると言われています。

であるならば、口のうがいだけでなく、『鼻うがい』も予防にある程度効果があるのではないかと考えられます。

鼻の中に付着したウイルスを、鼻うがいによって鼻洗浄することにより、キレイに洗い流すことができれば、少なくとも体の中に入ってくるウイルスの量をかなり減らすことができます。

口うがいでは、細菌やウイルスが付着しやすい上咽頭部の洗浄ができませんが、鼻うがいをしっかり行うことができれば、上咽頭部に付着した細菌やウイルスもしっかりと洗い流すことができます。

ツーンとこない鼻うがい

鼻うがいをすると、お風呂やプールで鼻に水が入ってしまったときと同じように鼻にツーンときて痛くなったりします。

でも、海で泳いでいるときには、鼻に水が入っても、あまりツーンときません。

これは海水には塩分があり、体液に近いからです。

市販されている鼻うがい用の製品は、生理食塩水のように体液に近い成分組成になっているうえ、ミントなどが配合されている場合が多く、鼻うがいをしても鼻が痛くならず、スッキリと気持ちよい洗い心地になっています。

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