最近、孤独死というものが話題になったりしています。
また、新型コロナの影響で外出を自粛して、ますます孤独を感じるようになったという人もいるかもしれません。
孤独と健康寿命
日本は長寿国と言われていますが、人生を人間らしく楽しく暮らしていける期間ということで「健康寿命」というものが議論されるようになってきています。
実は、この健康寿命、つまり人生において元気に過ごせる期間は、孤独と大きく関係しています。
愛する人や気の合った友達との交流が多い人のほうが、楽しく人生をおくれ、それが健康寿命にも良い結果をもたらしているのです。
いろいろな人と交流がある人は、それだけ外出する機会が増えてきます。
外出するということは、それだけ運動量が多くなってきます。
また、悩みごとやストレスがたまったとき、話せるパートナーや友達がいる人は、話すことで解消することができるのです。
そして、人間の脳は、いろいろな人とコミュニケーションをとることで活性化していくので、人と人とのコミュニケーションをとることで認知症の予防にもつながっていきます。
パートナーとだけしか話さないのは良くない
自分は友達はいないけど、パートナーがいるから大丈夫と思っている人もいるかもしれませんが、これは要注意です。
たしかに気ごころが知れたパートナーがいれば、悩みごとやストレスがたまったとき、話し相手になります。
また、いろいろと説明しなくても話が通じるので、話していてもすごく楽で心地いいものです。
しかし、これが脳のために良くないのです。
孤独で誰とも話さないというよりは全然マシなのですが、話が通じるパートナーとだけしか話さないと、脳が活性化しません。
「ほら、アレだよ アレ」これで通じてしまうので、脳が退化していってしまうのです。
イギリスでは孤独担当大臣が設置された
孤独というものは、健康によくなく、イギリスでは2018年ショ糖に、孤独担当大臣が設けられたくらい社会的問題です。
イギリスでは、孤独の問題に関する調査を行った結果、人と人を結びつけるコミュニティー活動が非常に重要であり、それを金銭的に助成していくということから、孤独担当大臣が新たに設けられました。
アメリカのヤング大学の研究では、2010年、孤独であることはタバコを吸うよりも健康に悪いという発表もされているくらいです。
女性より男性のほうが危ない孤独
人生における資産は大きく2つに分かれます。
有形資産と無形資産です。
有形資産は、お金や株といったもので、無形資産は人と人との交流などです。
女性はどちらかというと人と人との交流を大切にしますが、男性はどちらかというとお金や株のほうに興味がある人のほうが多い傾向があります。
それでも、まだ仕事をしているうちは、職場の人間などとビジネスを通してつながりがありますが、退職して肩書を失うと、一気にそれがなくなってしまいます。
すると、仕事以外の人と人とのつながりがまったくない状況になり、急に孤独を感じたりするようになります。
職場以外の親しい人間関係を築きあげていくことが、健康寿命を維持していくにも大切なのです。