GWを前に、はしか(麻疹)の感染者が急増しています。
感染の発端は沖縄にきていた台湾からの旅行者で、この旅行者と接触した人に感染が広がっています。
国立感染症研究所では、GWで人の移動が激しくなる時期を前に、はしか(麻疹)患者が報告されている国や地域に旅行する予定がある人に、麻疹ワクチンを接種したかどうか確認するように呼び掛けています。
(参考 : 国立感染症ホームページ 麻疹

はしかの感染力はトップクラス

はしか(麻疹)のやっかいなところは、その感染力です。

ウイルスの中でも感染量はトップクラスで、空気感染つまり麻疹ウイルスが空気中をふわふわ漂うことで人から人に感染してしまい、その感染力はインフルエンザの10倍とも言われています。

インフルエンザは飛沫感染なので、咳やくしゃみの飛沫が届く2m以内が危険ゾーンですが、はしかでは同じ電車に乗っていて感染してしまうほどです。

はしかになるとどんな症状になるのか

はしかに感染すると、最初にのどの痛みがでてきて、鼻水やくしゃみ、結膜炎、38℃台の発熱といった風邪とよく似た症状が現れてきます。
風邪とよく似た症状なので、この段階では、はしか(麻疹)であると診断するのは通常の診療では難しく、風邪薬を処方されることも多くあるようです。

風邪のような症状が2~4日続いた後に、赤いぶつぶつとした発疹が首のあたりに出てきて、それが全身に広がっていきます。
発疹がでてくるころになると、発熱も39℃と高熱になり、のどの痛みも強くなってきて、場合によっては息苦しくなってきます。こうした苦しい状態が3~4日続いたあとにゆっくりと回復し、それと同時に発疹も消えていきます。
はしかの特効薬というべき薬はありません。
でてきている症状の対症療法となり、解熱鎮痛薬などを服用しながら体力の回復を待つということになります。

怖いはしかの合併症

はしかが怖いのは、その合併症です。
特に注意が必要なのが、肺炎脳炎です。
肺炎は、感染者の約6%が合併すると言われていて、乳児の場合は主な死因にもなります。
脳炎は、頻度は低いものの注意が必要で、感染後に脳にウイルスが持続感染し、はしかに感染してから4~8年後に亜急性硬化性全脳症(SSPE)という病気になる可能性があります。そうなると、知能障害や運動障害が出てやがては死にいたってしまいます。
確率的には数万人に1人というレベルですが幼児期にはしかに感染し、小学生になって亡くなってしまうということも起きてきます。
また、妊婦も流産などにつながるので注意が必要です。

年代別はしかの予防接種状況

  •  1歳~25歳・・・・・麻疹(はしか)予防接種を2回受けている人が多い
  • 26歳~39歳・・・・麻疹(はしか)予防接種を1回ずつはほぼ受けている人が多い
  • 40歳以上・・・・・麻疹(はしか)予防接種を受けていない人が多い

はしか(麻疹)抗体を持っているかどうかの検査

はしか(麻疹)抗体を持っているかどうかは、医療機関で検査することができます。

検査項目 分類 検査意義・検査法 正常値
麻疹 ウイルス抗体の検出(NT) “はしか”の原因ウイルス。急性感染の診断にはHI法かEIA-IgM。
麻疹 IgG ウイルス抗体の検出(EIA) “はしか”の原因ウイルス。急性感染の診断にはHI法かEIA-IgM。 陰性(-)EIA価 2.0 未満
麻疹 IgM ウイルス抗体の検出(EIA) “はしか”の原因ウイルス。急性感染の診断にはHI法かEIA-IgM。 陰性(-) index 0.80 未満