朝起きれないのは低血圧じゃなく、あるものが低いって何がいったい低いのだろうか。
結論を先に言ってしまうと、『体温』です。
朝なかなか起きれないのは体温が低いから
人間の身体は、朝起きて目覚める1時間くらい前から生理的にステロイドホルモンが分泌されるようになっています。
そして、そのステロイドホルモンが分泌されることによって、自然に体温が上がってくるようになっているのです。
人間の体温は1日の間でも変動していて、朝・昼・晩で体温を測定すると、朝起きたときの体温が一番低くなっています。
朝起きた後、活動を始めていくと体温は徐々に上がっていきます。
身体の部位によって違ってくる体温
体温は測る場所によって違ってきます。
体温計で体温を測る場合、一番オーソドックスなのは脇の下です、体温の基本は脇の下になっています。
脇の下が36.3℃であった場合、舌下や直腸では36.5℃前後と若干高めになっていて、体の深部温度は37.2℃くらいになっています。
身体の深部温度が37.2℃になると、体内の菌が作り出す生命活動に欠かせない酵素が最も活発に働ける温度となってきますが、これよりも低いと、酵素が活発に働かず、代謝がスムーズに行われずいろいろな病気になりやすくなってしまいます。
人間が健康的な体を維持する理想の体温は36.5℃前後と言われていますが、このくらいの体温であれば、免疫のバランスも良くなってきます。
低体温ってどのくらい?
低体温は、脇の下で体温を測定した場合に、36℃以下となっていれば『低体温』です。
朝なかなか起きれない、布団離れが悪い人は、朝の体温が35℃もないという人もめずらしくないようです。
体温が上がってくるまで活動できないのです。
低体温の状態が続くと、新陳代謝や内臓機能、排泄機能などが低下してきて血流も悪くなります。
免疫を担う白血球は血流の流れに乗って全身を回っているので、血流が悪くなってくれば当然免疫力が落ちてきてしまいます。
自律神経と体温
人間は恒温動物で、周囲の環境に左右されずあるていどの気温の高低に対しては、深部体温を一定に維持することができます。
これに重要な働きを担っているのが自律神経です。
たとえば、冬で外気が寒くなってくると、自律神経が働き、皮膚にきている血管を収縮させて深部体温が失われるのを防ぎます。
寒くなってくると、自律神経はなんとか深部体温を維持しようと頑張り、手足の末梢血管を収縮させて熱の放出を防ぐのですが、そのため手足が冷えたり、足がむくんだり、体に倦怠感を感じたりするようになるのです。