普通、私たちが医療というと、現代西洋医学が主流になります。
そして、その他の医療は、補完・代替医療とも呼ばれたりして、現代西洋医学と補完・代替医療を合わせて行っていくのが統合医療(Integrative Medicines)ということになります。
最近では、この補完・代替医療に積極的に取り組む医療機関も出てきていて、統合医療の領域もどんどん広がっています。
統合医療は、単なる「現代静養医学」+「補完・代替医療」
統合医療というと、公式のように「現代静養医学」+「補完・代替医療」と考える人もいますが、単に足し算をしたものというわけではありません。
単なる足し算ではない医療体系と言ってもいいのかもしれません。
患者と医療関係者双方が、基本理念や場合によっては哲学、考え方を共有することによって、より望ましい統合医療のスタイルができていくものです。
医療関係者においても、現代西洋医学と補完・代替医療に壁や溝を作るのではなく、まずはそれらをできるだけなくしていき、連携をとることが大切になってきます。
幅広い補完・代替医療
補完・代替医療と一言でいっても大変です。
ちょっと思いつくまま補完・代替医療の例をあげていくと次のような感じになります。
漢方、鍼灸、気功など中国伝統医学、チベット医学、アーユルヴェーダ、ヨガ、 ユナニおよびアラブ伝統医療、プロバイオティクス、絶食療法、菜食主義、長寿食、ハーブ療法、アロマセラピー、ホメオパシー、バッチフラワーレメディ、温泉療法、園芸療法、アニマルセラピー、イルカ療法、バイオフィードバック、催眠療法、自律訓練法、暝想療法、臨床動作法、イメージ療法、呼吸法、芸術療法・絵画療法、音楽療法、ダンスセラピー、ユーモアセラピー、カラーセラピー、光療法、温泉療法、タラソセラピー、森林療法、指圧、カイロプラクティックとオステオパシー、リフレクソロジー、マッサージ・ボディワーク、セラピューティックタッチ、太極拳、運動療法、宗教的治療法(信仰療法・シャーマニズム・クリスタル療法)、経皮的電気神経刺激療法、良導絡、磁気療法、漸進的筋弛緩療法、内観法、整体、操体、ホースセラピー、機能性食品などいろいろあります。
さらに、機能性食品ひとつとってみても、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品、栄養機能食品などがあり、特定保健用食品(トkホ)だけでもいろいろなものがあり、さらに細分化されています。
トクホのように食など口から入れるものに関するもの、鍼灸のように体への物理的刺激をするもの、マッサージのように手技的行為をしていくもの、アロマセラピーなどのように感覚に関係したもの、温泉療法のように環境を利用したもの、ヨガのように身体の動作を伴うもの、アニマルセラピーなどのように動植物を利用したもの、漢方などの伝統医学など、ある程度はカテゴリーで整理することもできますが、多岐にわたっていて、その中の代表的なものを列記しただけでもこれだけのものがあり、これらの知識をすべて網羅するのは大変なことです。
さらに、補完・代替医療はエビデンス的には玉石混交で、そのエビデンスや、一般消費者の情報を理解・活用できる力、つまりヘルスリテラシーも重要になってきます。
統合医療のエビデンスやヘルスリテラシーにオススメのサイト
統合医療のエビデンスやヘルスリテラシーにオススメのサイトということで、イチオシのサイトをご紹介します。
統合医療に関しては、いろいろな書籍やサイトもありますが、中でも、厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』の一環として開設されているページがあります。
「統合医療」情報発信サイト
http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/index.html
一般の方向けにも、医療関係者向けにも知識がまとめられていて、いろいろな統合医療のエビデンスが簡単に調べられるようになっています。