緑内障というと、眼圧を下げる薬が処方されるのが普通です。
日本人は、眼圧が正常な『正常眼圧緑内障』が多いとされていますが、眼圧が正常でも、正常な眼圧でも視神経がそれに負けてしまっているのだからと、さらに眼圧を下げる点眼薬が処方されます。
そこで、緑内障に対して、眼圧以外のアプローチとしてはどんなものがあるのかということで、ご紹介します。
免疫力を強化すれば緑内障は治るのか
現在、日本では緑内障の治療薬というと、眼圧を下げる点眼薬が主流になっています。
緑内障の手術にしても、眼圧を下げることが主流になっています。
ところが実際には、日本人の緑内障患者の7割から8割は、『正常眼圧緑内障』といって眼圧は正常値であるということが明らかになってきています。
つまり、眼圧は正常でも緑内障になる人が多いのです。
それでは、眼圧以外に緑内障の原因があるのかというと、視神経を保護する血液の免疫力の低下が示唆されています。
視神経が傷んで元に戻らなくなってしまうのが緑内障ですが、眼圧が正常でも、視神経が弱く、血流が悪くなったりすると、視神経の代謝が悪くなり、緑内障になりやすくなってしまうのです。
さらに、高血圧や糖尿病があると、目の血流にも影響を及ぼしやすいため、目の血流を抑止、視神経の新陳代謝を改善することで、それが緑内障の治療につながるのではないかということが期待されてきています。
これに関して、目の周りをマッサージしたり、温めたり、そうすることで緑内障を予防・改善につなげていこうということがいろいろと研究されています。
緑内障と高濃度ビタミンCの点滴
人間の老化の一因とされる酸化ですが、この酸化が起こる原因となっているのが、体内で過剰にできた活性酸素です。
ビタミンCは、優れた還元作用があり、これらの活性酸素を還元し消去してくれる働きがありますが、ビタミンCのサプリメントを飲んでも、そのほとんどが水溶性ビタミンとして体外に排出されてしまいます。
そこで、点滴により直接ビタミンCを血管から入れることで、直接細胞に作用させ、活性酸素を除去していこうというのが、高濃度ビタミンCの点滴になります。
高濃度ビタミンCの点滴はがんの先進治療として米国などで研究されています。
この高濃度ビタミンCの点滴と緑内障についての関係ですが、あくまでも症例報告ですが、月に2回、高濃度ビタミンC点滴を半年行った患者の視野改善が認められたという研究報告もあります。
神経がまだ弱ってる段階で、こうした高濃度ビタミンC点滴によって、視神経が復活する可能性を示した論文になっています。
オゾン療法と緑内障
オゾン療法とは、血液を約100㏄採血し、そこにオゾンガスを混和して、それを体内に戻すという方法で、日本では耳慣れないかもしれませんが、ドイツでは公的保険が適用されている治療法です。
採血した血液にオゾンを加えると、酸素飽和度が非常に高くなり、抗酸化力に優れた新鮮な血液になります。
しかし、オゾン自体は血液と直ちに反応するために、体にもどす時点では、血液中にはオゾンはなくなっています。
そしてオゾンにより活性化された血液が全身をめぐることによって、体中の細胞を活性化し、眼においても眼血流循環を改善することで、緑内障に有効なのではないかと考えられています。