血圧は非常にデリケートで、そのときの測る条件によって平気で10mmHgや20mmHgは変わってしまいます。
カラオケで歌を熱唱してその後に血圧を測ったら、普段よりも高くなっているなんていうこともあります。
もちろん、血圧が安定していないという場合もありますが、血圧計によって違ったり、測る場所によって違ったり、続けて測っても結構価がぶれるという場合は、きちんと血圧計が使われていないことが原因の場合もあるのです。
日本の高血圧の現状
日本の高血圧人口を調べてみると、約4,300万人います。
つまり赤ん坊や若い子供も含めた中で、日本人の3人に1人が高血圧という状況なのです。
高齢者などでみてみると、高血圧の人の割合はさらにぐっと高くなります。
厚生労働省が出している『国民健康・栄養調査報告』によると、40歳~70歳の高血圧有病率は、男性で60%、女性で40%になっています。
これが75歳以上になると、男性で74%、女性で70%になります。
このときの有病率は、140/90mmHg以上または降圧薬服用中ということで判断されています。
血圧、きちんと測れている?

家庭用の簡易な血圧計も簡単に薬局やネットで購入できるようになり、血圧計が家にあるという家庭も結構あると思います。
しかし、血圧を測定してみると測るつど、数値が違ってきてしまう場合があります。
血圧を測る場合、正しく測らないと正確な値は出てきません。
忙しいからといって、家事が終わったり、運動をしてきてすぐに血圧を測る人がいますが、そんなことをすると血圧の値が高くでてしまいます。
運動をした後なら血圧が高くなるだろうと多くの人が推測できるので、さすがに運動した直後に測る人は多くないにしても、血圧はちょっとしたことで影響を受けてしまいます。
例えば、健康診断を受けるために会場まで長い距離歩いていったり、階段をちょこっと駆け上がっただけでも、それが影響して血圧は高くでます。
血圧を測定する場合は、体をゆっくり休めてから、10分ほど安静にした後で測ることが重要です。
血圧は、精神的な面が非常に大きく影響します。
よく怒ると血圧が上がるよと言ったりしますが、怒った時だけでなく、悲しんでいたり、イライラしていたり、ドキドキしていたら、それだけで血圧は上がりますし、なにか焦っていたり、慌てていたりするとそれだけでも血圧は上がります。
血圧はこのようなストレスに非常に弱いのです。
血圧を測る位置もだいぶ影響します。
基本は心臓と同じ高さに血圧計を置くようにします。心臓の位置が血圧計に対して高すぎると、血圧は高めに出てきます。
血圧はどっちの腕で測っている?
家庭で血圧計で血圧を測るとき、どちらの腕で測っているでしょうか。
多くの人が、右利きなので左腕のほうが測りやすいということで、左腕で測っているのではないでしょうか。
また健康診断の会場などでも、だいたい左腕で測られているかもしれません。
血圧は、だいたい右腕のほうが低く出ます。
なぜならば、左腕のほうが心臓に少し近いだめ、血圧が少し高めにでるのです。