ゴースト血管を復活させるTie2とは | 健康トピックス

加齢に加え、糖分や揚げ物などの過剰摂取や睡眠不足などで、生活習慣が乱れてくると、ゴースト血管が増え、これにより認知症、骨粗鬆症、冷え性といった病気にもなりやすくなってしまいます。

血行のキーは毛細血管にあり

体の血行を良くするのに関係が深い毛細血管は、体のすみずみまで張り巡らされていて通常は1mmに8~12本程度あり、ありとあらゆるところにあります。

人間の全身の血管を全部つなげると、地球2周半(約10万km)にも達すると言われていますが、そのうちの9割が毛細血管になっています。

毛細血管は、動脈から運ばれてきた酸素や栄養素を組織内に送る一方で、組織中から二酸化炭素や老廃物を受け取って静脈へ送るという重要な役割を果たしています。

その毛細血管の壁は、内皮細胞からできていて、その周りを周皮細胞が取り巻くことで強度を保っています。

酸素や栄養素は、内皮細胞と内皮細胞の間には隙間が開いていて、そこから受け渡しが行われています。

よく加齢などによって血管がゴースト化してしまい、血の巡りが悪くなるというようなことが言われていますが、これは、この毛細血管の内皮細胞と内皮細胞の間の隙間が開きすぎてしまい、血管透過性が亢進し、そこから過度に血液の成分が漏れて血流が低下することによって進んでいってしまうものです。

ゴースト血管は、血流が滞ってしまうために、カラダの隅々まで酸素や栄養素が行き届かなくなり、また老廃物も溜まったままになるため、カラダにも不調が起きてしまい、最終的には血管は消えてなくなってしまうために、ゴースト血管と呼ばれたりします。

血管のゴースト化を復活させるTie2(タイツー)

血管のゴースト化を進めてしまう血管透過性の亢進を改善するということで注目されているのが、血管内皮細胞にあるTie2(タイツー)と呼ばれる血管内皮細胞に発現する受容体型チロシンキナーゼ(タンパク質のチロシン残基をリン酸化する酵素)で、この受容体が活性化することで、内皮細胞と周皮細胞の結束が強化され、血管強化につながって、血流が改善し、ゴースト化してしまった血管が復活していきます。

血管外側の壁細胞から分泌されるアンジオポエチン-1が、血管内皮に発現したTie2受容体と結合することで、細胞組織が活性化され、血管内皮細胞の接着が誘導されて、血管が強化されていきます。

Tie2(タイツー)を働かせ、血管を強化する食材

Tie2(タイツー)を働かせ、血管を強化する食材として知られているのが、シナモン、ヒハツ、ルイボスティーです。

シナモンは、ビタミンや鉄を豊富に含み、優れた抗酸化作用があり、血流の改善効果が期待できます。

黒コショウの元首となるヒハツには、ピペリンという成分が含まれていて、この成分が血流を良くして血圧を下げる作用があることが知られています。

ただヒハツは摂りすぎると胃腸に負担がかかってしまうので、1日数g程度の摂取に抑えるようにしましょう。

ルイボスティーは、毛細血管を強化し、血流改善作用や抗酸化作用があります。

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