最近は、人間の体のバランスを整えるために、その名も『バランスボール』なるものがあり、通信販売で販売されたり、スポーツジムなどに置かれていたりもします。
人間は左右対称ではない
人間は左右対称というイメージがありますが、実はそうではありません。もちろん心臓は体のやや左側、肝臓は右側、膵臓は左側にあるといったように、また肺も右肺は三葉なのに対し、左肺は二葉であるといったように、臓器をとってみても左右対称ではありませんが、体の外見からみても、微妙に左右の肩の高さや脚の長さが異なっています。これは生活をしている中での体のクセによってできてきた体の歪みと言えるでしょう。
例えば手一つとっても、両利きの人もいるかと思いますが、ほとんどの人は右利き、左利きのどちらかであり、一方に偏った体の使い方をしていますし、両利きの人でも、左利きを右利きに矯正したなどで、一応両利きではあるが、左右どちらかのほうがやりやすいといったこともあるでしょう。
意外に難しいバランスボール
バランスボールに座っている人をみると、なんだ、ボールの上に座るだけだろ! そんなの簡単だよと思うかもしれませんが、実際にやってみるとなかなか上手くいかないものです。
実は、体に偏りがあり、どちらかに力が加わっていたりすると、バランスボールに上手く座ることができません。
逆に言えば、バランスボールに座るだけで、体の前後左右のバランスが調整できるとも言えます。バランスボールは、平衡感覚を身につけてゆがみを整えるものなのです。
バランスボールに座るとどうなるのか
バランスボールに座ると、体の否応なしにも前後左右のバランスをとろうとします。
そうしないと上手く座っていられないからです。
そしてこの動作で鍛えられるのが体幹部のインナーマッスルです。
インナーマッスルは、普段は意識して使うことがない筋肉で、骨の近くや体の内側についていう補助的な筋肉と言えるものですが、普通の筋トレではなかなか鍛えることができません。
バランスボールに座るエクササイズをすると、このインナーマッスルが鍛えられるために、基礎代謝が上がり体脂肪が燃焼しやすい体になり、見た目が引きしまってきますので、ダイエット効果も期待できます。
強度が変えられるバランスボール
バランスボールは強度を変えることができるので、プロのアスリートだけでなく、初心者でも簡単にインナーマッスルを鍛えることができます。
インナーマッスルを鍛えるのには、筋トレの必要はない
インナーマッスルは、筋トレでは鍛えられません。逆をいうと、腹筋や腕立てやスクワットなどの筋トレをしなくてもインナーマッスルは鍛えられるということです。
バランスボールに座りバランスをとるだけで、自然とインナーマッスルが鍛えられていきます。
またバランスボールには小さなものもあるので、オフィスなどで休憩時間、手軽に鍛えることができます。
バランスボールの座りかたで横隔膜を鍛え老化を防ぐ
バランスボールに座ったら、胸式呼吸で背筋をまっすぐに伸ばし、両手を肋骨に添えます。
そして鼻からゆっくりと息を吸いながら、肘を後ろに引いていきます。
このとき、お腹は引っ込めたままでゆっくり呼吸を繰り返します。そうすることにより、横隔膜の筋肉が鍛えられ、老化を防ぐこともできます。