次亜塩素酸水の殺菌力と次亜塩素酸ソーダ | 健康トピックス

食中毒やノロウイルスの流行といったことがあり、衛生面において殺菌料というものが重要視されてきています。食中毒を防ぐという意味で、殺菌効果をもつ除菌消臭剤として次亜塩素酸水が注目されています。

幅広い用途に使用される次亜塩素酸水

次亜塩素酸水は、殺菌成分として幅広く使うことができます。台所用品、三角コーナーやシンクの殺菌、風呂場のカビ取り、トイレの防臭にも使用されます。

さらにはアルコールなど他の殺菌成分が無効なノロウイルスの感染を防ぐための殺菌消毒としても用いられます。

また、濃度を薄めることで、野菜などの生鮮食品の洗浄に使うこともできますし、ペットの消臭やベビー用品の除菌にも使うこともあります。

さらに、部屋にスプレーして除菌消臭剤として使ったり、エアコンの掃除に使ったり、加湿器やディフューザーを使って室内の除菌に使ったりすることもあります。

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムはどう違うのか

次亜塩素酸水というと、ハイター等の主成分として知られている次亜塩素酸ソーダ(次亜塩素酸ナトリウム)と名前が良くにています。

次亜塩素酸水の殺菌力の主体は、次亜塩素酸ですが、次亜塩素酸ソーダの殺菌力の主体も次亜塩素酸です

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ソーダの殺菌主体は同じ次亜塩素酸ですが、それではどう違うかというと、次亜塩素酸ソーダは次亜塩素酸がイオンの形で存在しているのに対し、次亜塩素酸水は分子型の形で存在しています。

次亜塩素酸ナトリウムは、飽和食塩水を無隔膜一室型の電解槽において電解することによって生成しますが、陰極側に水酸化イオンができるため陽極側にできる次亜塩素酸の大部分はアルカリ性の中、次亜塩素酸イオンになります。

一方、次亜塩素酸水は、0.2%以下の薄い濃度の食塩水を有隔膜二室型電解槽で電解して生成するもので、塩化物イオンと塩素ガスができ、さらに水と反応することで、次亜塩素酸と塩酸が作られ、強酸性次亜塩素酸水になります。酸性であることから、酸性電解水と言われることもあります。

つまり、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性でイオン型で、次亜塩素酸は分子型ということになります。

次亜塩素酸水の殺菌力

次亜塩素酸は、次亜塩素酸イオンの約80倍もの殺菌力があると言われていて、次亜塩素酸ナトリウムよりも高い殺菌力があります。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、100~200ppmの有効塩素濃度で使われますが、次亜塩素酸水は10~60pmの濃度で同等の殺菌効果が期待できます。

塩素濃度が低く抑えることができるので、塩素臭が少なく、手荒れを起こしにくいというメリットがあります。

次亜塩素酸水は食品添加物としても使われている

次亜塩素酸水は、殺菌料として食品添加物としても使われていて、食品添加物の公定書にも記載されています。

食品添加物としての使用基準や使用対象食品についてのしばりは特にないことから、食品添加物としても使用されているので安全だというイメージがありますが、酸性であることから口や胃の粘膜を刺激してしまう可能性があります。

食品添加物として使用する条件としても、最終食品の完成前に除去することとなっていて、最終食品には含まれないようにすることが条件になっています。

次亜塩素酸の抗菌力・抗ウイルス力

次亜塩素酸水は、40ppmで使用した場合、黄色ブドウ球菌、MRSA、O-157、腸炎ビブリオ菌、サルモネラ菌、緑膿菌等に効果があり、セレウス菌、結核菌に対しても効果を発揮します。

また、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、ノロウイルスも殺菌します。

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