仕事をやるにしても、勉強をやるにしても、集中力は非常に大切になってきます。
スポーツにおいても、一流の選手は試合中にいかに集中力を高めることができるかということをよく研究しています。
集中力が大切
例えば、受験勉強をするにあたって、一生懸命勉強し、いろいろなものを憶えて試験に臨んだとしても、試験の時に集中できなかったりすると、うまく実力が発揮できないという結果になってしまいます。
つまり、どんなに集中力を出すことができる能力があっても、それが適切なタイミングで発揮できなければ全く意味がありません。
ここぞという時に、自分が持つ最大限の力をきちんと発揮する能力が、集中力ということができます。
フロー効果とは
集中するというと、一生懸命集中して・・・というイメージがあり、集中するために頑張るという感覚がある人が多いと思いますが、集中するのに頑張りは必要ありません。
たとえば、あなたが何かの趣味に没頭し、時間も忘れて、本を読んでいたり、作業に集中したりしていたという経験はないでしょうか?
その時に、集中しなきゃという感じで頑張ったのでしょうか?
時も忘れて没頭していたら、何か素晴らし結果が得られたという経験について、米国の心理学者であるミハイ・チクセントミハイは、ポジティブ心理学を提唱していて、そこで、今行っていることに心が100%熱中して、他の事にまったく気がいかない状態のことを『フロー状態』と名づけました。
『フロー状態』になると、何かをしている自分と対象が1つになるという「自我の喪失」が起こり、「時間の加速化」、つまりそれを行っている時間があっという間に過ぎてしまったように感じることが起こります。
よく、一流のスポーツ選手が「ゾーンに入った」とか言うことがありますが、この「ゾーン」とか「ピークテンション」という状態になるということは、『フロー状態』が最高値に達しているということになります。
集中力をあげる引き出しを
しかし、フロー状態になったからといって、成功という結果が約束されているものではありません。
フロー状態は、入ろう入ろうと意識するものではなく、あくまでも無心で向き合うことによって、入っていき、満足のいく結果が生み出されるのです。
集中力を高めるには、1点に集中するという練習をするのが非常に効果的で、例えば、紙に書かれた1点に集中するというようなことをやってみても、集中力は鍛えることができます。
いかに集中力をあげていくかという引き出しを、普段から多く作っておくことも有用なのです。