ワンランク上を目指す英語講座(自制の一致に従わない仮定法) | 賢脳トピックス

英語の勉強をしようとするとき意外とやっかいなのが仮定法です。
英文法を勉強していくと、仮定法過去・仮定法過去完了という専門用語が出てきますが、日本語では文法でこれらにあたる明確なものがないことから、日本人には概念自体がピンとこなかったりします。

日本語で仮定法は難しい?

もし、日本語で
「あなたの助けがなかったら・・・」としたならば、
その後は、
「私は失敗するかもしれない」
とつながってもおかしくありませんし、
「私は失敗していたかもしれない」
とつながってもおかしくありません。

「私は失敗するかもしれない」というのが仮定法過去であり、現在の事実に反する仮定を表します。
つまり、仮定は「失敗するかもしれない」、現在の事実は「今、失敗しているわけではない」ということになります。

「私は失敗していたかもしれない」というのは仮定法過去完了になり、過去の事実に反する仮定を表しています。
つまり、仮定は「失敗していたかもしれない」、過去の事実は「失敗していない」となります。

日常会話においては、このへんのことを意識して話す機会もそれほど多くないかと思いますので、なおされ英語として勉強するときに難しいのかもしれません。

なぜIなのにwereになるの?

I wish I were a bird. (鳥だったらよかったのに・・・と思う)
英語を少し勉強したことがある人は、この文に違和感を覚えるかもしれません。

なぜIを受けてる動詞なのに、wasじゃなくてwereになっているんだろうか?
I wishときてるので、時制の一致で I am と三人称単数現在じゃなきゃおかしいんじゃないか?

ところが、仮定法は例外的にそうはならないのです。

仮定法は時制の一致には従いません。

なぜならば、過去形とすることで、現在の時点の現実よりも離れたことを表現することになるからです。
こうした表現を使うことで、婉曲な表現であり非現実性が増し、仮定の意味が含まれるようになるのです。

それじゃ、I wish I was a bird. というように、wereではなく、was を使うべきじゃないかとなりますが、wasで間違いということはありません。
それどころか、口語では was が使われることが多くなっています。
書き言葉の場合、古い用法の名残りが残っているのです。

過去の時点の時制
仮定法で過去の段階での仮定はどうなるかというと次のようになります。

Yesterday I wish I were a bird. (鳥だったらよかったのに・・・と昨日思った。)
思ったのは過去になると、その過去の事実に反するので仮定法過去になります。

仮定法過去・仮定法過去完了だけじゃない、仮定法現在もある

仮定法というと、仮定法過去と仮定法過去完了はすぐに思い出す人も多いと思いますが、仮定法現在というものもあります。

これは言葉のとおり、仮定の部分の動詞が現在形になっているものです。

I suggested to him that he go out for a meal with Kasumi.
(私は彼にかすみと一緒に食事にでも言ったらどうかと言った)

このように、言ったのは過去の話ですが、仮定を表す部分は過去完了ではなく、原形となっています。
これは、忠告・提案・要求・希望などを表す場合は、このように原形が用いられます。

具体的には、insist、order、ask、suggest、advise、recommend などの動詞や anxious、concerned、eager などの形容詞がある英文では、よく仮定法現在の形になります。

この仮定法現在の形をとるのはアメリカ英語であり、イギリス英語では、原形の代わりに、”should + 原形”の形になります。