一流の頭脳とは、脳細胞がたくさんつながっている脳ではない? | 賢脳トピックス

大坂なおみ選手がまた世界四大大会を制覇し、ランキング1位となりました。
一流選手ということになると思いますが、一流ということを『脳』という視点で考えていきたいと思います。

単純な作業でもフル稼働している脳

たとえば、あなたがテニスをするとした場合、脳の多くの領域が協調して働かなくてはなりません。
どうせ素人がやるテニスなんて、ただ来たボールを打ちかえすだけの簡単な作業じゃないかと思うかもしれませんが、とんでもありません。

まず、ラケットを握ることに関して、脳は運動皮質に指令を出して、手と指を動かします。
そして相手がサーブを打つ時、相手やボールを見ます。この時、電気信号が目から視神経に伝わり、後頭葉の一次視覚野に運ばれます。
ラケットにボールが当たる音を聞くことで、聴覚皮質が音の情報を処理して、側頭葉や頭頂葉にある連合野へ信号を伝え、、意識と高次脳機能を司っている前頭葉に行きます。そしてその音や視覚から入ってくる情報をもとに、繰り出されたボールがどこにくるかを予測して、自分がラケットでボールを叩くべく地点を計算し、そこに向かって走るよう運動皮質が指令を出し、手足が動きます。

それとともに、相手の動きを目で確認し、どの程度の力で、どの程度のラケットの角度で腕を振り抜けば良いか、回転はどうかけるべきかを計算し、それに基づいてラケットでボールを打ち返します。

単純に来たボールを打ち返すという作業をするだけでも、これだけたくさんの工程が脳で行われているのです。

練習で上手くなるのは協調がうまくいくため

練習をすればするほど上手くなるというのは、脳がたくさんの領域が協調して働いているためです。

視覚や聴覚を司っている全領域と運動皮質、さらには頭頂葉や前頭葉が、それぞれの役目をはたして協調しています。
練習をすることで、この一連の協調が苦もなくできるようになってきます。練習で上手くなるのは、脳のそれぞれの領域の協調がうまくいくようになるからなのです。

一流選手はよく練習をしています。イチロー選手なども何回も素振りなどのルーチンを繰り返し、徹底的にスイングを自分のものにしています。
そのことによって、脳の野球に関係するそれぞれのパーツがスムーズに協調できるようになっているのです。
努力を人に見せたくない一流選手は、「俺は練習なんて全然していないよ」などと言いますが、よほどの天才でもないかぎり、陰で人知れず努力をしているはずです。

機能的にすぐれた一流の頭脳とは

一流の頭脳ということを考えたとき、どういった脳が一流の頭脳ということになるのでしょうか。
それは、けっして細胞がたくさんある脳ではありません。細胞同士がたくさんつながっている脳でもありません。
機能的にすぐれた一流の頭脳とは、前頭葉や頭頂葉など各脳領域がしっかりと連携して、スムーズに連携できる脳と言えます。