試験勉強には、いろいろな方法があります。
教科書をすみからすみまで読みまくる人、参考書を買ってきて精読する人、コンパクトに要点をまとめた参考書を買ってきて徹底的に暗記しまくる人、とにかく過去問や問題集をやる人、いろいろいますが、過去問をやり、問題集を何回かまわすという人も多いと思います。
受験勉強の本質を考えて効率的に
知識をしっかりと身につけるという点では、教科書をすみずみから読みまくったり、参考書を精読していくのが非常にオススメです。
しかし、もしとりあえず試験に合格するというのが勉強の目的であるならば、時間がかかり効率は悪くなってしまいます。
よく試験勉強、つまり試験に合格するのが目的の勉強は、過去問集があれば過去問集から、そして良質な問題集があればその問題集をやって、何回かまわして知識を得ていくという方法をとる人が多くいますが、これは理にかなっています。
過去問に出てくる問題は、試験を行う側が、最低限この知識を習得していてほしいということで問題になっているわけで、何回かの過去問にでてきている分野や、似たようなパターンの問題が過去に複数回出されていたりした場合は、その分野からの出題や、そのパターンと似たようなパターンの問題が試験で出される可能性が高いと考えられ、また試験を行う側は重要している重要ポイントにもなるということになります。
また、大学対策本などは、問題集を編集する学習参考書のプロが、その大学の過去問をAIを使って分析し、何が出題されるかをしっかり計算しているので、教科書や参考書に記載されている事項の中でとりわけ出題の可能性が高い事項や問題がぎっしり詰まっています。
したがって、こうした問題集を中心に学習を進めていくのが効率的と言えるのです。
もちろん、自分はしっかりとした知識を得たいという人は、参考書を精読しても良いですが、限られた時間で、できるだけ少ない労力で、とりあえずそんな高得点なんていらないから合格できればいいと考えるのであれば、まずは過去問や対策問題集といった良質な問題集から入り、時間に余裕があれば、参考書をじっくり読んで広げていくというやり方がオススメです。
なぜ問題集を中心にするのがオススメなのか
問題集を中心に学習を進めていくのがオススメな理由として、ヒトの記憶はアウトプットすることで強化されていき、しかも求められるアウトプットに即した問題に接していたほうが、正解しやすくなるためです。
参考書や教科書を精読したり、サブノートを見て憶えたものは、資格試験のように短答問題は解けるかもしれませんが、特定のキーワードを思い出すようなマークシートの試験には向いていなかったりすると言われていますが、これは求められている記憶の種類が違うためなのです。
試験で問われるアウトプット式で覚えていくと有利なのです。
ノートを綺麗に作り上げるのが勉強というのは大間違い
効率的なのは、問題集を教科書化・参考書化して覚え込んでいくことになります。
問題集はそもそも試験に出題される形式で書かれていて、試験に出ることが書かれているので、参考書の試験に出ないところを一生懸命読むなどという無駄な時間を省いて学習していくことができます。
脳の記憶は、その神経回路に記憶するための信号を送った回数が重要になってくるので、受験勉強などの限られた時間の中で記憶量を競う競争試験において、ノートと取ることが勉強だという考えを持っていると、効率が悪い勉強法になってしまいます。
ノートを丁寧にとる時間があるなら、問題集を何回かまわし、理解に必要な事項を問題集にそのまま書き込んでしまったり、重要ポイントの図表を貼り付けたりしてしまったほうがはるかに合理的といえます。