理解と記憶は表裏一体 | 賢脳トピックス

「理解なんていい、とにかく覚えろ! 覚えた者勝ちだ!」となると、理解と記憶はまったく真逆のもので相いれないというイメージが出てきてしまいます。

しかし、どちらかというと理解と記憶は表裏一体のものです。

理解していないものは覚えられない

理解していないものは覚えられないというと、いやいやちょっと待ってくれ、別に私は丸暗記で今まで試験を乗り越えてきたし、実際に内容を理解していないでも丸暗記でテストの点数は取れたという人もいると思います。

もっとも、理解もしないでただの文字や数字の羅列を大量に機械的に覚えるほど苦痛でつらいものはないかもしれません。

一夜漬けでその場しのぎで点数を取ればいいというのであれば、丸暗記でもかまわないと思います。

ましてや、理解している時間も惜しんで、一つでも多くのことを覚えて、とりあえず明日のテストで良い点数を取るというのであれば、これで間違っているものでもないと思います。

でも、学習は何のためにするのかということを考えると、やはり記憶したものを自分の血肉として、それをもとに論理を組み立てたり、応用したりして使えるようにするためだと考えれば、やはり理解というものが大切になってきます。

英語や数学の学習を見ればわかる

単純に、覚えた知識を吐き出すだけの理科系(主に生物を中心とした科目や一部化学など)や社会系(地理・歴史など)の暗記系科目と言われているものであれば、丸暗記しただけでも点数になると思います。

しかし、理解して覚えたほうが、全体像もわかりより立体的に面白く学習することができます。

英語や数学に至っては、英単語の日本語訳を丸暗記したからといっても、数学の公式を丸暗記したからといっても、それを理解して使えるようになっていなければ全然役に立ちません。

英単語の場合は、細かいニュアンスや文章での使われ方の語法まで理解している必要がありますし、数学では覚えた公式をどのように使って問題を解いていくかという解法の理解が必要になってきます。

ただ覚えるしかないもの、理解して覚えるべきものの仕分けが大切

学習にあたって、とにかく覚えるしかないもの、テストで点数を取るためにはとりあえず理屈抜きに覚えてしまったほうが良いものもあります。

一方で、きちんと理解して覚えたほうが立体的にも理解が深まり、興味も出てくるものもあります。

それをいかに見極めるかということも大切です。

また全く知識がないところからは理解も生まれてこないので、ある程度まではとりあえず覚えるということも必要になってきます。

英単語にしても、英単語の構造上から、意味を推測できるものもありますし、それができないものであれば、まずはコアとなる意味は理屈ぬきに覚えるしかないでしょう。

そのあと、第2、第3の意味などは、コアの意味がこういう意味だから、そこからこういう発展をみせて、こうした意味にもなるというように理解して覚えていったほうが覚えやすいですし、忘れにくいし、応用もきくでしょう。

どこまでが理屈抜きで覚え、どこを理解して覚えていくかという見極めも重要になってくるのです。

最新情報をチェックしよう!