短期記憶を長期記憶に変えるために必要なもの | 賢脳トピックス

記憶術や記憶法の本などとみてみると、記憶には短期記憶と長期記憶があるというようなことが書いてあります。

場合によっては、これに加えて感覚記憶というものを説明しているものもあります。

短期記憶は注意・意識が重要

私たちは、常に外界から絶えず情報が入ってきて、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といった感覚を感じとったりしています。

例えば、今ネットでこの記事を読んでいるその瞬間でも、視覚的にはこのページの文字が見えています。

その他にも、自宅などの壁や棚といった背景が見えていたりします。

聴覚的にも、外でなく鳥のさえずりや風の音などいろいろな雑音が聞こえています。

おいしい珈琲を入れていたなら、その芳ばしい香りも嗅覚で感じ取っています。

こうした外界からの刺激は、1秒以内のごく短時間の間だけ、感覚器に留まります。

このように、ごくごく短い感覚としてとどまる情報『感覚記憶』と呼ぶことがあります。

したがって、その刺激がなくなると感覚記憶はすぐに消え去ってしまいます。

そして、感覚記憶のほんの一部しか、意識にのぼらないのです。

どうしたら意識にのぼるのかというと、それは注意を向けた情報が意識にのぼっていくのです。

選択的に注意を向けた情報が意識にのぼり、そこで初めて短期記憶できるようになります。

短期記憶短時間だけ保持できる記憶で、ワーキングメモリとも言われています。

メモリな短期記憶と、ハードな長期記憶

短期記憶長期記憶は、ちょうどパソコンのメモリとハードに喩えることができます。

短期記憶はメモリ容量にあたり、いわゆる作業記憶です。
短期記憶は容量があり、それはかなり少ないのです。

記憶領域を机に喩えるともっとわかりやすいかもしれません。
短期記憶は、机の上の作業エリアになります。

仕事や勉強をするときに、机の上に資料を広げて作業をするわけですが、短期記憶はそうした作業をするときに大切になってきます。

作業が非常にやりやすい反面、面積つまり容量に制限があるのが短期記憶です。
長期記憶は、長い間覚えている記憶で、パソコンで喩えるとハードディスクの記憶容量、机に喩えると机の引き出しになります。

作業をするには長期記憶の引き出しを引っ張り出してくる必要がありますが、机の引き立ちのように多くの容量のものを記憶することができます。

短期記憶を長期記憶にするには、反復が大切

記憶は、スキーのシュプール、または川の流れにも似ています。

スキーのシュプールは、同じところを何度もスベルことにより、溝が深くでき、その溝に沿って滑りやすくなります。

川にしても、長期間水が流れることにより、浸食が起き、川底が削られて深くなり、水が流れやすくなっていきます。

記憶もこれと同じで、反復を繰り返すたびに強いものになっていきます。

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