英語は、使われている単語によって、数値が記載されていなくても、だいたいその確率が何パーセントなのかわかるようになっています。
日本語でも、そうかもしれない、ありうる、そうだろう、そうであるはずだなどの言い方がありますが、英語でも使われている単語をみると、だいたいその確率が推測できます。
確率をにおわす助動詞
英語の助動詞にはいろいろありますが、代表的な助動詞に、may、can、will、should、must があります。
この5つの助動詞には、2つの系列の意味があります。
一つは、話し手の認識的意味です。
may(~かもしれない)、can(~でありうる)、will(~であろう)、should(~であるはずだ)、must(~にちがいない)というような意味になります。
もう一つが、主語の義務的意味です。
may(~してよい)、can(~できる)、will(~するつもりだ)、should(~すべきだ)、must(~しなければならない)というような意味になります。
確率・曖昧さに関連した助動詞
助動詞の認識的意味でいうと、cannot(0~5%)、might(50%)、may(60%)、should(80%)、must(90%以上)
may は、~かもしれないという日本語訳になりますが、確率的にはだいたい60%ぐらいの想定ということになります。
should になると、~のはずだという日本語訳になりますが、確率的にはだいたい80%です。
must になると、~にちがいないという日本語訳になり、確率的には90%以上の高確率になります。
このように、確率、曖昧性に関して、数値が記載されていなくても使われている助動詞によって、だいたいどのぐらい曖昧さがあるのか、どのぐらいの確率があるのかが推測できるのです。
確率をにおわす言葉の種類
確率をにおわす単語は、助動詞の認識的意味のほかに、推量の副詞、頻度の副詞、不定代名詞である数量詞などがあります。
推量の副詞でいうと、possibly(10~50%)、maybe(60%)、probably(80%)、certainly(95%)になります。
頻度の副詞でいうと、never(0~5%)、rarely(5%)、occasionally(50%)、sometimes(60%)、often(80%)、usually(90%)、always(100%)
不定代名詞でいうと、no(0%)、few(5%)、a few(20~30%)、some(60%)、many(80%)、most(90%)、all(100%)になります。
厳密ではありませんが、だいたいの確率・曖昧さを数値で表すとこんな感じになります。
3つの意味になる He may not go there.
同じ英文でも、使われる前後の文意によって、意味が変わってくる場合があります。
全く同じ文章でも、前後の文脈によって訳が違ってくるので、語学というものは難しいものです。
He may not go there. は、次の3つの意味に訳すことができます。それぞれどういう訳になるかは、前後の文脈しだいになります。
He may not go there.
① 彼はそこへ行ってはいけない。 [may not(禁止)+ go there]
② 彼はそこへ行かなくてもよい。 [may (許可)+ not go there]
③ 彼はそこへ行かないかもしれない。 [may (推量)+ not go there]