英単語を語呂合わせで覚えるべきなのか、単純反復記憶として覚えるべきなのか、難しい問題です。
人によって、向き不向きがあるでしょうし、人によっても能力は違います。さらにどうしても覚えにくい単語なんていうものもあるでしょう。
しかし、一般的に、きちんと勉強時間に余裕があるのであれば、単純反復記憶で覚えるほうが良いとされています。
単純反復による英単語記憶
単純反復による英単語の学習は、覚える過程において、何度も何度も繰り返し脳にその英単語を刻み込み、刷り込んでいきます。
すると、その英単語の記憶は、新雪の上を何回もスキーで滑ったときのように、シュプールができ、その溝は反復することによってさらに深くなり、しっかりとしたものになっていきます。
単純反復で英単語を覚える場合は、もう思い出すときに0秒で思い出せるくらいまで反復します。
英文を読んでいるときに、英単語がでてきて、「あれ、この英単語の意味は何だったけな。・・・そうだこうだった」なんてやっていたら、とても時間が足りません。
英単語を見た瞬間に、その英単語の意味のイメージが頭に浮かんでくるくらいでないとダメなのです。
そのくらいのレベルまで反復が必要なのです。
しかし、単純反復で英単語を覚える場合は、それだけ何回も何回も英単語を覚えるという時間と根気が必要になってきてしまいます。
記憶術を使って英単語を覚える場合の罠
一方、単純反復ではなく、記憶術で英単語を覚えていく場合は、うまくイメージできると忘れにくいというメリットがありますし、そんなに何回も繰り返さずとも、とりあえず覚えられるというメリットがあります。
また、単純反復で覚える場合と違い、何回やってもどうしてもなかなか覚えられないというような単語もないでしょう。
例えば、うまく語呂合わせができれば、「犬小屋は、犬が寝るから kennel(ケンネル)」と言った具合で、ピタリとはまれば、すぐに覚えられて、なかなか忘れないでしょう。
記憶術をつかって覚えた場合、時間をかけてイメージ記憶をたどれば、とりあえず正解できてしまいます。
単純反復で覚えた場合は、覚えているかいないか、思い出せるか出せないかですが、記憶術で覚えると、1回から数回程度した繰り返していなくても、イメージを作り上げると正解できます。
これが記憶術で英単語を覚える場合の大きな罠なのです。
これで覚えた気になってしまい、反復しないという人が多いのです。
すると、英文を読んでいるときにその単語がでてきたとき、イメージ記憶を使って思い出すことはできます。
しかし、思い出せても思い出すのに時間がかかってしまい、結局時間切れになってしまうのです。
明日ある英単語のテストで記憶術を使うのであればともかく、英単語を覚えるのに記憶術はあまり向いていないのかもしれません。
それでも記憶術を使って英単語を覚えたい人に
英単語は、単純反復によって覚えるべきだし、そのほうがいいということですが、それでも記憶術で覚えていきたいという人もいると思います。
その場合は、きちんと記憶術で覚えられていたとしても、イメージ記憶をたどらず瞬時にイメージが湧いてくるまで繰り返すことが大切です。
最初は記憶術を使って覚えたとしても、繰り返し反復しているうちに、記憶術でのイメージをたどらなくても瞬時にイメージが結びついてくるようになります。
記憶術は、思い出せるからOKというのではなく、覚える労力を減らすためのもので、そのツールを使っても反復して自分のものにしていくことが大切なのです。