テイル= ing の罠 | 賢脳トピックス

日本語と英語、言語は1対1で対応していないところが、語学学習を難しくしている点です。またそれぞれの民族や国での考え方や習慣の違いもあり、一つの文章でも、複数の意味にとれてしまうところがあります。

子供たちはお正月には何をしてますか?

次の日本語を英語に翻訳してみましょう
「子供たちはお正月には何をしてますか?」

何でもない日本語に見えますが、実は英語に訳す前に、日本語として2通りの意味の解釈の仕方ができてしまいます。

①子供たちは普通お正月にはどんなことをするのですか?
②子供たちは今度のお正月には何をしているんですか?

①は現在の習慣のことを聞いているのであり、②は会話の中で今話題になっている子供たちについての未来の事柄について聞いています。

①の意味でとった場合、
What do children do during the New Year holidays ?
②の意味でとった場合、
What will the children be doing during the coming New Year holidays ?
となります。

~しているを ing と訳してしまいそうになる罠

「子供たちはお正月には何をしてますか?」を①の意味、つまり現在の習慣ととらえた場合、
What do children ”doing” during the New Year holidays ?
として、動詞を ing と現在進行形にしてはいけません。

現在進行形は、実際に現在進行中の動作を主に表すものだからです。

未来の事柄でなくても、現在の習慣というよりは、限られた期間内での週間であれば、それを示す副詞とともに進行形が使われます。

We are eating more bread these days.
(近頃はパンを以前よりも食べている)

日本語のテイルと英語の ing にはズレがある

日本語で「~テイル」というと、進行時制ということになりますが、英語の ing とは少しずれています。

日本語で、もう済ませているという意味での完了時制は、「~テイル」の形ですが、完了時制なので、当然英語では ing は用いません。

もう済ませているであれば、 I have already finished it. と進行形の ing ではなく、have + 過去分詞の完了形になります。

日本語で現在進行形で「今、~テイル」は、進行形そのものですので、英語でも ing が用いられます。

逆に、未来時制の場合、日本語では「~テイル」という形の文にはなりません。

しかし英語では、ing が用いられます。

私たちは、これから日本を出発します (We are leaving Japan.)というように、これから起こることでも ing が使われます。

このように、「~テイル」と ing は一致しないので、その文が、完了時制なのか、現在進行時制なのか、未来時制なのか、しっかりと意識する必要があるのです。

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