あまり国語が得意でない人でも、知っている俳句を披露してくださいというと、5個ぐらいはポンポンとでてくるものです。
柿食えば金が鳴るなり法隆寺
五月雨を集めてはやし最上川
朝顔につるべとられてもらい水
やせ蛙まけるな一茶これにあり
やれ打つなはえが手をする足をする
古池や蛙飛び込む水の音
夏草や兵どもが夢の中
菜の花や月は東に日は西に
春の海ひねもすのたりのたりかな
目に青葉山ほととぎす初がつお
このように、リズムをもったものは記憶に残りやすく、覚えやすいものです。
カラオケで歌詞をみないで歌える歌
カラオケが好きな人なら、何曲もの歌を歌詞を見ないで歌うことができると思います。
あまりカラオケには行かないという人でも、自分の十八番の曲などは、最初から最後まで歌詞を見ずに歌えたりするものです。
最近の曲には興味がないという人でも、たとえば童謡などまでいれると、歌詞を見ずに歌える曲は10曲ぐらいはあると思います。
カラオケでかかる曲の長さは、4分とか5分のものが多いと思いますが、その長さのものを歌詞を見ずに歌えるというのはすごいことです。
ちなみに、その歌詞と同じ程度の長さの小説や物語の一節を、そらんじようとしてみてください。
情報量は歌と同じぐらいでも、そらんじることができない人がほとんどではないでしょうか。
メロディーの不思議
メロディーは、長期記憶されやすいものです。
小学校のころの国語の教科書の文章を、正確にきちんと思いだせる人は少ないと思います。
しかし、何十年も経っているのに、小学校の音楽の時間に覚えて曲は、歌詞は忘れていても、メロディーを鼻歌で歌うことはできてしまったりするものです。
覚えることを替え歌にすると忘れにくくなる
小節や物語の内容をそらんじることはできないが、歌は何曲も歌詞を見なくても歌えるということになれば、それならば、そらんじることができなかった小説や物語の内容も、メロディーをつけて替え歌などにして覚えれば、忘れにくくなるのではないかと考えることができます。
実際に、覚えたいことを替え歌にしてみたり、メロディーをつけて覚えることで、なかなか忘れにくく長期記憶に残るものです。
替え歌暗記法として、覚えたいものを既存のメロディーに当てはめて覚えるやり方というのが、ネットでもいろいろと紹介されています。
実際にやってみると、確かに忘れづらく記憶に残ります。
人間の記憶というものは、既知のものと結びつけると忘れにくくなります。
そのため、素手に知っている歌のメロディーに乗せて、覚えたいことを歌うことで、そのメロディーが脳で、覚えるべき新情報の関連情報として処理され定着しやすくなるため、忘れにくくなると思われます。
既知のメロディーに替え歌として何回か歌って覚えたものは、特に意識をしなくても、自然と口からでてきたりするもので、忘れにくい長期記憶として残っているものです。
学習においても、どうしても覚えておきたい事項などは、替え歌にして何回か口ずさんでみると、忘れにくくなります。