脳にストレスをためやすいラベリングや白黒思考 | 賢脳トピックス

ストレスの原因にはいくつかありますが、その1つの原因として、考え方や物の見方に偏りがあることによるストレスです。

考えや物の見方の偏りがストレスに

たとえば、仕事をしていてミスをしてしまった場合、客観的な事実とは違い、考え方や物の見方に偏りがあるとストレスをためやすくなってしまいます。

目の前にあるのは、自分がミスをしたという現象だけです。

本来であれば、ミスが起きた原因を冷静に突き止め、それにより再発の防止に努めるのが最適な行動ということになります。

ラベリングによるストレス

ラベリングとは、いわゆるレッテルと言われるものです。

例えば、あの人は血液型がA型だから真面目だとか、あの人が星座が牡牛座だから自分とはあまり合わないかもという決めつけです。

具体的な例としては、何かあったときにすぐに「俺はバカだ!」となったり、「あいつは最低だ!」となったりする傾向です。

このように他人や自分にレッテルを貼る思考の人は、ストレスをためやすいのです。

仕事でも、ミスをしたときに、
「あああ、また俺はミスをしてしまった。自分はいつも失敗ばかりしてる。なんて俺はダメなんだ。」
こんな風に考えていたら、当然落ち込みますし、そのことで、
「あーあ、どうせ次の仕事もうまくいかないんだろうな・・・」
なんていうように、思考の負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。

しかし、少なくとも次の仕事がうまくいかないんだろうなというのは、単なる予測にすぎず、うまくいかないという明確な根拠はどこにもありません。

さらに「俺はダメなんだ」というのも、果たして本当にそうなのでしょうか。

実際には、失敗するときもあれば、成功しているときもあるはずです。

「自分はいつも失敗している」と考えるのは、根拠がない思い込みであり、ラベリングです。

そんなにいつも100%の確率で失敗しているのだとすれば、まともに社会生活はできず、とっくに会社をクビになっているでしょう。

白黒思考によるストレス

いろいろな人がいますが、何でも白黒はっきり、良いか悪いか決めないと気が済まないという人がいます。

こうした人は、0%か100%という思考であり、60%できたから合格という考えがありません。

このように、ALL or NOT で反射的に決めつけてばかりいたら、大きなストレスがかかってしまいます。

「この交渉に失敗したら、自分は負け犬だ」と白黒決めつけてしまうと、それが大きなストレスになるのです。

この交渉は成功したい。でも万が一失敗しても、取り返すチャンスはあるはず。そのとき挽回して全体でプラスになれば良しと考えれば、かなりストレスは軽減できるはずです。

こうした、ラベリングや白黒思考というのは、その人が長年の習慣で身につけてしまっている脳のクセみたいなもので、すぐにこれをやれさえすればOKというような特効薬的な方法はありません。

自分がストレスを感じたとき、その場所や時間、感情、思考やイメージなどをメモしておき、自分の思考のアンバランスに気づき、ゆっくりと直していくようにするのが良いでしょう。

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