記憶力をアップするにはワーキングメモリを鍛える | 賢脳トピックス

例えば、真面目の人はちょっとしたことでもすぐにメモをとります。

しかし、簡単なことであれば、わざわざメモをとらなくても、頭の中で覚えていられます。
これは、脳のメモ帳というものが存在しているからなのです。

脳のメモ帳こそがワーキングメモリ

何かの情報を覚えるとき、その情報は脳にある海馬で重要かどうか判断され、重要だと判断されると、大脳新皮質に蓄えられて、長期記憶となっていきます。

長期記憶になると、忘れにくいしっかりとした記憶になっていくのです。

しかし、次から次へと入ってくる情報がどんどん海馬に入ってくると、海馬はパンクしてしまいます。

そこで脳には、いったん入った情報を一時的に保管しておく『情報の仮置き場』があります。

その『情報の仮置き場』において、入ってきた情報は『脳のメモ帳』があり、入ってきた情報を書き込んだり、いらなくなったメモを捨てたりしていると考えるとわかりやすいかと思います。

そしてこの『脳のメモ帳』の機能が、いわゆる『ワーキングメモリ』と呼ばれるものです。

電話番号をメモせずに覚えるワーキングメモリ

例えば、私達が電話番号を1回聞いただけで、メモを取らなくても一時的に覚えていられるのは、このワーキングメモリがあるからです。

電話番号を読み上げてもらい、その後すぐに、そこの番号に電話することができるのは、電話番号という情報が、ワーキングメモリというメモ帳にあるおかげなのです。

ところが、電話番号をきいてしばらくすると、電話番号を忘れてしまいます。それはワーキングメモリに置かれたメモがあまり重要でないと判断されて、捨てられてしまうメモになってしまうからです。

よく「昨日覚えたのに何でもう今日は忘れているんだろう」ということがあるかと覆いますが、これは『脳のメモ帳』がある『情報の仮置き場』が生理されていないからです。

人間の脳は、コンピューターにメモリがあるのとお味用に、容量に限界があるため、仮置き場できちんと整理できていないと、新しい記憶を入れるスペースがなくなってり、情報処理がスムーズにいかなくなってしまったりします。

整理ができていないと、海馬がその情報が重要であるかどうかを判断できず、長期記憶には残らないため、昨日覚えたのにもう今日は忘れているということになるのです。

記憶力を鍛えるには

記憶力をアップさせるには、この『情報の仮置き場』にある情報をそのままにしないで、しっかりと整理することが大切になってきます。

たとえば、電話番号についても、さっと見ただけ、ちょっと聞いただけで「覚えた」と思っても、その直後は覚えていますが、数時間経つときれいさっぱり忘れてしまっているものです。

電話番号を見たい聞いたりしたときに、何度も暗唱したり、紙に書いたりすれば、少なくともしばらくの間は覚えていることができます。

これは、電話番号を何度も見たり聞いたりするという作業が加わったため、海馬が重要な情報なのだと判断し、記憶に残りやすくなるからです。

さらに、電話番号を逆から言ってみるというようなことをすれば、さらに忘れにくくなるものです。

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