認知機能に役立つラクトノナデカペプチド | 賢脳トピックス

記憶や認知に関する機能性を表示した食品において、機能性成分をみてみると、多いのがイチョウ、DHAといった成分ですが、最近では、それ以外の成分も目立ってきています。

ラクトノナデカペプチド

アサヒグループが開発した機能性表示食品には、次のような機能性表示が表示されています。

本品には、ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE)が含まれます。

ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE)には、ものごとを忘れやすいと感じている中高年の方の認知機能の一部である計算作業の効率、情報処理作業の効率の低下を感じている中高年を含む成人の認知機能の一部である視覚情報作業の効率(視覚情報を組み合わせて全体を推理する力)、同年代に比べて記憶力が低下している中高年を含む成人の認知機能の一部である記憶力(物のイメージを思い出す力)を維持することが報告されています。

『ラクトノナデカペプチド』は、乳酸菌が作り出した発酵乳の中から見つかった19のアミノ酸からなるペプチドで、認知機能を高める効果があります。

ラクトは乳由来、ノナデカはラテン語で19(ペプチドに含まれるアミノ酸の数)ということで、『ラクトノナデカペプチド』と名づけられています。

ラクトノナデカペプチドの力

最近、物忘れが気になるという中高年(50~70歳)の人たちに、『ラクトノナデカペプチド』が含まれた発酵乳を飲んでもらった結果、集中力に関する試験の評価点が有意に改善していました。

さらに、60~79歳の人に対しては、計算作業効率が試験され、正解率の変化量が有意に改善されたという結果になっています。

さて、記憶力のテストですが、これは物忘れが多くなったと感じる人、または身近な人に物忘れを指摘されたという40~69歳の人に対して、記憶の様々な側面を測る『ウェクスラー記憶検査』という検査を行った結果、『ラクトノナデカペプチド』を飲んでいたグループは、飲んでいなかったグループと比較して、即時記憶と遅延再生に関する試験の評価点が有意に改善していました。

さらに、情報処理能力維持に関しても、試験が行われていて、評価点が有意に改善していました。

なんでラクトノナデカペプチドが有用なの

さて、これだけ結果がでると、どうしていいのかそのメカニズムを知りたくなります。

研究の結果、『ラクトノナデカペプチド』を摂取することで、神経伝達物質のアセチルコリンの量や、神経細胞の発生や成長を促す働きのある脳由来神経栄養因子(BDNF)の遺伝子の発現量が増加することが明らかになっています。

加齢に伴って、減少してくる脳を活性化させる神経伝達物質などの量をサポートすることで、認知機能の低下を改善するのではないかと考えられています。

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