この前、テレビで男性の脳、女性の脳ということで番組をやっていて、アハ体験でも有名になった脳科学者の茂木健一郎先生が、記憶力が良いのは、男性よりも女性の方だというようなことをおっしゃっていました。
試験勉強ではなく、日常での記憶で男女差が
茂木先生曰く、学校のお勉強や資格試験に関する記憶に関しては、男女差はないようです。
しかし、女性のほうが人の話を事細かに覚えています。
女性は、
「あなた、あの時、$&%#@#$!”&$”#・・・・・と言ったわよね!」
男性がびっくりするくらい、細かいことまで覚えています。
男性は、
「あれ? そんな話あったっけ?」
という人も多く、それが男女関係のトラブルの原因になったりもします。
女性のほうが他人の話に共感
また、数ヶ月前に井戸端会議などで人から聞いた話も、よく覚えていたりします。
これは女性のほうが、人の話に共感し、感情が動いているからで、逆に男性はそこのあたりが女性よりもにぶいようです。
例えば、人から話を聞いても、女性は
へぇ~、そうだったの。 それは大変だったわよね・・・
といった具合に、実際に自分が同じような状況になったときのことを想像し、共感して人の話を聞いています。
これに対し男性は、言葉の表面上の意味だけをとらえ
あっ、そう・・・
というような感じです。
女性のほうが、より脳にインパクトがある形で刻み込まれるので、男性よりも女性のほうがいろいろなことをよく覚えている、つまり記憶力が良いということにつながるのです。
共感は人間関係においても重要
共感、つまり相手の話に寄り添うことは、よりよい人間関係を築くことにおいても大切です。
人は、自分の話をよく聞いて、共感してくれた人に好意を持ちます。
しかし、なかなか共感するということは難しいのです。
共感は実は意外と難しい
共感といっても、本当に相手の話に寄り添うことであるので、適当に聞いているフリをすることではありません。
適当に相づちを打って、言葉の表面上、あ、そうだったの・・・ そうなんだ・・・などと言っていても、相手には真剣に自分の話を聞いてくれているのか、表面上だけ相づちを打っているのかは、雰囲気や顔の表情で見抜かれてしまうものです。
どうして、共感が難しいのかというと、人の話を聞くときに、自分が持っている先入観や固定概念が邪魔をしてしまうからで、そこで相手がしゃべっていることに対して誤解が生まれたりしてしまいますし、固定概念などで話を批判的・評論家的に聞いていては、そちらの方に神経がいってしまい、相手の話などはきちんとはいってきません。
相手の話をしっかり聞いて共感するには、相手の背後にある感情や気持ちまでも理解しないといけないのです。
共感をすると、記憶力が良くなると言われますが、相手の感情、気持ちになって考えるからこそ、感情が動き、それが脳に強力なインパクトとして伝わるから、よく記憶でき、長い間覚えていられるのです。