学校で習う問題は、例えば、1+1=2というように、答えが1つしかないものが多く、受験などではこうした知識を問う問題が大多数です。
受験や資格試験では知識が重要になり、また公平に点数をつけなければならないことを考えると、どうしても答えが1つしかない問題が主になってしまうのはいたしかたないことです。
創造性を試すいろいろな正解がある問題
ところが、企業での採用試験となるといろいろなユニークな問題があったりします。
すでに持っている知識を応用する力があるか、発想力はどうなんだろうということを調べるために、これといった正解がない問題、あるいは正解が1つではなくいろいろな答えが考えられる問題が出されたりします。
独創的な思考力が求められているような企業の採用試験などでは、あえて正解が1つとは限らない問題を出したりします。
受験や資格試験などでは、知識量を試されたりしますが、こうした問題では必ずしも知識量が多い人が評価されるとは限りません。
少ない知識でもユニークな発想ができる人のほうが評価されたりもするのです。
マンホールの蓋
マンホールの蓋はなぜ丸いのか? 理由を答えよ。
この問題の場合、多くの人が考えるのが次のような回答だと思います。もちろん正解です。
マンホールの蓋が丸ではなく正方形や正三角形であったならば、蓋が斜めになったときにマンホールの穴をすり抜けて下に落ちてしまう危険性があります。
重いマンホールが落ちて、下で作業をしている作業員がケガをしたり、歩いている人が落ちてしまわないようにマンホールの蓋は丸くなっている。
しかし、これだけが正解ではありません。例えば
マンホールの蓋が丸いのは、重いマンホールをゴロゴロと転がして移動させることができるので、持ち運びが便利なため。
この答えも間違いではありません。つまり正解になるでしょう。
冷蔵庫の中の電気
冷蔵庫のドアが閉まっていますが、その中の電気が消えているかどうか調べるためにはどうすればいいでしょうか?
マンホールの問題のときよりも、いろいろな回答がでてくると思います。
※人が十分に入れる大きさの巨大な冷蔵庫にして、その中に入った後でドアをしめて電気が本当に消えているかどうかを調べる。
※光に反応して数値が測定されるような機器を冷蔵庫の中に入れておいて、ドアを開けると同時に、その機器がどのような数値を示していたかを調べる。
※冷蔵庫の横からドリルで小さな穴を開けて、そこから覗いてみる。
※透明な冷蔵庫を作ってしまう。
こんな答えも、正解ということになります。