日本人は、右利きが88.5%、左利きが9.5%、両利きが2.1%という結果がでています。
これは別に日本人が右利きが多いというのではなく、世界的にみても、同じような結果になっています。
年代別にみても、国別にみても、だいたい似たり寄ったりの結果になっています。
右利きが多い理由
右利きが多い理由については、いろいろな説があります。
その最有力も言われている説に狩りがあるとされています。
人間は、進化とともに狩りをするようになりましたが、その時に必要となってきたのがコミュニケーション能力です。
人間の脳は、右脳と左脳に分かれていて、運動機能についてはそれぞれ右半身を左脳が、左半身を右脳が担当しています。
コミュニケーション、つまり言語においては、左脳には言葉を話すときに使うブローカー野・ウェルニッケ野があり、このことが右利きが多い理由になっているのではないかということです。
右利きというと手のイメージがありますが、利き足について、ボールを蹴るときにどちらの足で蹴りますかという質問をすると、多くの人が右足の方が強く蹴れるというと思います。
この強くボールを蹴れる方の足が利き足になりますが、利き足についても右という人が多くなっています。
手や足、それに耳など人体に2つある機関については、なぜか右側の優位性がみられ、このことは『サイド・バイアス』と呼ばれています。
イタリアの研究では、しゃべっている人が、どちらの耳を相手の方へ向けて聞いているのかを観察したところ、右耳を相手に向けている人が圧倒的に多いという結果になり、明らかに右耳の優位性がみられた結果になっています。
『サイド・バイアス』に加え、コミュニケーションを取るということでより一層、さらにはいろいろな作業で使われる右側が発達していったのかもしれません。
そもそも社会が右利き社会
多数派が右利きであるせいか、日常の身近なものをいろいろみても、ドアノブ、ハサミ、マウスと、ほとんどのものが右利き用に作られています。
もちろん左利き用のものも販売されていますが、右利き用のものしか売られていない店もありますし、ドアノブ一つとっても、右利きの人が使いやすいようになっています。
そうしたことから、右側を使うようになっていくうちに、右利きになり、その結果右利きが多くなっているという説もあります。
盾と矛説
盾と矛をもった西洋の騎士は、相手を攻撃するときは右手に剣を持ち、左手には盾を持っているというのが一般的なスタイルになっていました。
これは、自分の心臓を守るために左側に盾を持つということになるのですが、これが右利きが多くなった原因ではないかという説もあります。