統計の期待値をどう考えるかということで、ちょっと面白く身近な例題を出します。
パート代の支払い、どっちを選ぶ?
まあ、こんな職場もないと思いますが、毎月10万円もらっているパートさんがいて、職場からこんな提案があったとします。
「君のパート代、2つの提案をするから、どちらか選びなさい」
Aコース
今まで通り、毎月10万円ずつ支払う
Bコース
毎月、コイントスをして、表が出たら20万円支払いますが、裏がでたら5万円の支払いになります
さて、どちらの方法でパート代をもらうことにしたほうが得なのでしょうか。
もちろん、コインの表裏の出る確率はそれぞれ50%で考え、とりあえず来月10万円どうしても必要なので、確実に10万円もらえるAコースというのはなしです。
期待値とは
Aコースが得なのか、Bコースが得なのかは、『期待値』を計算すると良いのです。
それでは期待値とは何ぞやということになりますが、平均値です。
つまり、毎月もらえるパート代が、平均金額、つまり期待値(期待金額)となるわけです。
期待値はどうやって計算するの?
それじゃ、期待値ってどうやって計算するのだろうか。
期待値といっても難しく考える必要はありません。
受け取る金額にその確率をかけて合計するだけです。
コイントスで表が出る確率は、50%
表が出た場合の期待値(期待金額)は、20万円×0.5=10万円です。
裏が出た場合の期待値(期待金額)は、5万円×0.5=2万5千円です。
つまり、コイントスをするBコースを選択した場合、毎月もらえるパート代の期待値は、
10万円+2万5千円=12万5千円となります。
つまり、今まで通りのAコースを選択するよりも、コイントスを行うBコースにしたほうが、毎月2万5千円分お得という計算になります。
それでは、Bコースで表が出た場合の支払いが20万円ではなく15万円だったらどうなのでしょうか。
表が出た場合の期待値(期待金額)は、15万円×0.5=7万5千円です。
裏が出た場合の期待値(期待金額)は、5万円×0.5=2万5千円です。
つまり、コイントスをするBコースを選択した場合、毎月もらえるパート代の期待値は、
7万5千円+2万5千円=10万円となります。
この場合は、AコースでもBコースでも同じということになります。
まあ、波なく毎月確実に10万円ずつもらえるAコースのほうがいいやという人のほうが多いのかもしれません。