忍者は薬剤師? | 薬剤師トピックス

忍者と薬剤師、一見全然関連のないように思いますが、実は深い関係があったりします。

忍者というと、日本独特のもので時代劇などにもよく出てきますが、戦国大名などに仕えて、戦国時代から江戸時代にかけて敵国の情報を探るスパイ活動をしていました。

時代劇で忍者というと、屋敷の屋根裏や軒下に忍び込み、悪代官の悪事を盗み聞きするというイメージがありますが、薬売りに化けていたという説もあります。

なぜならば、薬売りは薬を背負って諸国を回っているので、怪しまれずに家の中に入れたと考えられます。

忍者は薬剤師?

忍者というと、水遁の術とか葉隠れの術とか、はたまた変装術や催眠術みたいないろいろな忍術を使うというイメージがあります。

また手裏剣や小刀を使って戦うといったイメージもあります。

ところが、時代劇などを見ていても、手傷を負った忍者が、懐から薬を取り出して飲んだりしているシーンがあります。

忍者はスパイ活動をしていたので、常に危険と隣り合わせといっても良いでしょう。
毒槍などでつかれたりして傷を負ったときの解毒薬、また時には要人を毒殺でというようなときに毒薬を使ったりもしていました。

実際に、忍法書にはいろいろな薬の製法が細かく記述されています。

つまり、薬に精通し、製法まで知っていて、それを使っていたということを考えると、ある意味、戦国時代の薬剤師と言えるのかもしれません。

忍者の里と薬

甲賀と言えば、滋賀県の忍者の里ですが、万川集海(ばんせんしゅうかい)という忍術の極意書があります。

そこには、忍者達が薬草を育てて、独自に下降していろいろな生薬を生み出していたとの記述があります。

そして常に独自に開発した常備薬や護身薬を持ち歩いて生計をたてていたそうです。

敵を眠らせる薬、眠気を覚ます薬、敵を混乱状態に陥れる薬、救急薬などいろいろな薬が開発されていたようです。

甲賀だけでなく、伊賀など忍者の里といわれる所は、くすりの里にもなっているのです。

忍者が使った薬

忍者が使った薬はたくさんありますが、その中から面白いものをご紹介します。

【大麻】
当然、現在では大麻なんか使えませんが、忍者は敵の心を虚ろにさせ、阿呆状態にする薬として用いていました。
【唐辛子】
敵に対する目つぶしとして唐辛子が使われていました。
【ゲンノショウコ】
腹痛を治す虫下しとして使っていました。
【オオバコ】
葉の部分に解毒作用があることから解毒薬、そして咳止めや眼病などにも用いていました。
【シャクヤク】
根を鎮痛作用や鎮痙作用を目的として使っていました。

こう考えるとまさに忍者は戦国時代~江戸時代にかけての薬剤師だったのかもしれません。

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