ビジネスの場で出てくる常套句、不束者・ご相伴・ご高名 | 薬剤師トピックス

ビジネスの場で小難しい言葉がでてくると、格好つけてないで小学生でわかる言葉を使えよと思うこともあります。

今は番人にわかる表現、小中学生でも理解できる表現をするのがトレンドだろと思うのですが、やはり大人のたしなみとして、ある程度は知っていないと恥をかいてしまうことにもなりかねません。

そこで、よくビジネスの場ででてくる単語について解説してみました。

不束者(ふつつかもの)

不束者(ふつつかもの)とは、行き届かない、繊細な配慮が足らない、不調法、たしなみに欠けるといったような意味になります。

この言葉は、意外と便利なのです。

 
「不束者ではございますが、今後ともよろしくお願いいたします。」


というような言い回しでよく使われます。

どんな時に使うと便利なのでしょうか。

あなたが取引先の部長から、部下の仕事ぶりを褒められたとします。

 
「君のところの新人さん、若いのにしっかりと仕事してくれて素晴らしいよ」

もちろん、事実だとしても

 
「そうなんですよ。非常にできる人間でして、もう私の部下にしておくのがもったいないくらいなんですよ。」



なんて言えば、部下は喜ぶでしょうが、取引先の部長さんからしてみれば、自慢が過ぎて鼻につくかもしれません。

それじゃ

 
「いえいえ、まだまだ全然ダメです。大した奴じゃありませんから。」


なんて答えれば、それを知ったら部下はがっかりしてしまうでしょうし、せっかく褒めた取引先の部長さんだって、なんだよせっかく褒めてあげたのにと気分を害してしまうかもしれません。

人間関係が円滑に進む魔法の言葉

そんなとき

 
「いやー、部長さんのようなお方に褒めていただくなんて、アイツも幸せ者です。本当に恐れ入ります。不束者ですが、今後ともよろしくお願いいたします。」


とやれば、褒めた取引先の部長さんの顔も立ちますし、部下もより一層頑張ろうという気になるでしょう。
そう考えると、『不束者』という言葉は、人間関係を円滑にすすめていく上でもとても効果的な魔法の言葉なのかもしれません、

ご相伴(しょうばん)

目上の人から可愛がられる魔法の言葉、それが『ご相伴』です。
上司から

 
「今晩、お得意様からの接待があるんだけど、君、同行しない?」


こんなことを言われたとき、あなたならどう答えるでしょうか。
「はい、お供させていただきます」
「それではご馳走になります」
「はい、ご一緒いたします」

別に、これでいいですし、問題あるわけではありませんが、

 
「ご相伴にあずかります」


と言うといいかもしれません。

『ご相伴にあずかる』とは、連れだって行くということになります。

正客の釣れとして同席してもてなしを受けるという意味ですので、誰かのもてなしを受けるときの言い方としては、どんなお誘いにも対応できる便利な言葉なのです。

茶道の心得がある人なら、この言葉は、茶道の席で使われ、「あなたとご一緒に、この席でおもてなしを受けられることを、とても幸せに思います。」という感謝の気持ちを表しているものだということまでわかるのです。

この返しをすることで、丁寧な返事で、失礼にあたることはまずありません。

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