物事をはじめたり、機器を操作したりするときに、みなさんが参考にするのがマニュアルで、マニュアルを見ることにより、何から始めたらいいのか、どうすればいいのかといったことがすぐにわかるようになっています。
マニュアルの語源とイメージ
マニュアル(manual)は、自動車でマニュアル車、オートマ車という言葉があるとおり、その反対語はオート(auto)、つまり自動という意味になります。
つまり、マニュアルは自動の反対なので、手動ということになり、そこから手動で行うこと、手引書になります。
もともとの語源は、ラテン語の「手」を意味する Manus から来ています。
世間一般には、『マニュアル』というと、「マニュアル人間」とか「マニュアル至上主義」とかいう言葉があり、杓子定規で融通や機転が利かないという、どちらかというとマイナスなイメージをもつ人もいるかもしれませんが、マニュアルは物事を効率よく行っていくのに必要不可欠なものなのです。
〇〇マニュアルという言い方でなくても、規定集とか指示書とかガイドブック、リファレンスといった具合に、いろいろとマニュアルと言えるものが多くあります。
マニュアル作りで大切なこと
マニュアルを作成するときに、一番重点を置かなければいけないのが、使いこなされることが重要ということです。
どんなに立派なマニュアルでも、クールでかっこいいマニュアルでも、分厚いマニュアルでも、使われなければただの宝の持ち腐れです。
使いこなされるマニュアルを作るコツ
それでは、使いこなされるマニュアルを作るにはどうしたらよいでしょうか。
それには、まずマニュアルの目的を明確にして、使う側、その活用シーンを念頭において内容を絞り込むことが大切です。
内容についても、わかりやすく、探しやすく、更新しやすくしておくことも重要です。
それでは、マニュアルの目的とは何なのかというと、見える化、基準づくりになります。
そして基準をつくった段階で終わるのではなく、誰もが基準通りに仕事ができるように、決めた規則や規定、業務品質などが守れているかを評価する仕組みも重要になってきます。
良いマニュアルは、利用目的が明確にされていて、その使用者が限定されています。
そして利用シーンに即した形で、携帯用なのか、分冊なのか、オンラインなのかが決められています。
マニュアルで重要なのは、利用者によって解釈が異なることがないように統一されていて、用語の統一やビジュアル化の工夫がされています。
業務体系がしっかりと網羅されていて、目次や索引などから知りたいことが探しやすくなっていることも大切です。
また場合によっては、ただマニュアルを配ればいいというものではなく、マニュアルの理解を補完するために、研修会などを開く必要も出てくるかもしれません。
物事の進め方は、その時代時代で変わってくるので、アップデートできるようにしておくことも大切です。