人へいろいろなことを伝えることは、非常に難しいことです。
自分の物差しで考えても、それが相手にどう受け取られるかは人によっても違います。
デートの断り1つとっても大きな差が
もし、あなたが彼氏や彼女とデートの約束をしていたけど、当日に次のような連絡がきたらどう思うでしょうか。
「ごめん、仕事が入っちゃって・・・ 今日はキャンセルさせて」
当然、デートを楽しみにしていたのであれば、ガッカリしてしまいますが、この言い方だと、私、大切にされていないなというふうに感じる人も多いかと思います。
仕事が入ったことは事実ですし、仕方がないことです。
でも、なぜ大切にされていないなというふうに感じてしまったのかというと、伝え方に問題があったからなのです。
「ごめん、仕事が入っちゃって・・・ でも、もっと会いたくなっちゃった」
今度は、受ける印象が全然違います。こう伝えられて、大切にされていないなと感じる人はあまりいないでしょう。
前半部分は全く同じです。
どこが違うのかというと、「もっと会いたくなっちゃった」という部分です。
ここで、相手のことが好きなんだということが明確に伝えられています。
そして、さらに仕事が入っちゃって会えないということが、さらに感情を燃え上がらせることにつながっていきます。
伝え方のレシピ
伝え方によって、相手の感じ方が180度変わってくることは理解できたと思います。
何もデート・恋愛だけの話しではありません。同じことが商談でも言えます。
同じことを伝えるにしても、その伝え方次第で、相手の返事が「イエス」にも「ノー」にもなる可能性があるのです。
でも、そんな伝え方と言われても、自分にはそんなセンスはないし・・・と思う人も多いかと思います。
でも伝え方にはレシピがあるのです。
レシピがあれば、あまり料理をしたことがなくても、そのレシピ通りに作れば、そこそこ及第点の味になります。
伝え方にもレシピがあり、そのレシピさえ習得してしまえば、上手な伝え方が誰にでもできるようになるのです。
上手い伝え方のレシピ

上手い伝え方は、頭の中で思ったことをそのまま言葉にせず、一度相手の立場になって想像してみて、相手のメリットとともにお願いするのです。
例えば、ここに洋服があります。
「すみません。この洋服は現品限りです。」
と事実を思ったまま言うと、客は「なんだ、残り物か・・・」「現品限りってたくさんの人が試着しつくしたもんなんだろうな」というイメージが残ってしまいます。
そこで
「こちらの洋服、人気の商品で、最後の一枚なんですよ。」
すると、「人気なら欲しい」「最後の一枚なら、今なら買えるということか」となります。
思ったこと、こちらの願望をそのまま言葉にして相手にぶつけるのではなく、一呼吸をおいて、相手の立場になり、相手はどうすればメリットがあるのか、興味をもつのかという視点でみるクセをつけるようにしていくといいのかもしれません。