ポジティブ思考というと、タレントの松岡修造さんをイメージする人もいるかと思いますが、このポジティブ思考はいろいろな問題を解決するにあたって、非常に重要になってきます。
いろいろある問題解決ツール
問題を解決するにあたっては、私たちの先人がいろいろなツールを残していってくれています。
SWOT分析は、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析し、強みはなにか、弱みはなにか、そしてどんなチャンスがあって、どんなリスクがあるのかを整理して、問題解決にあたっていこうという手法になります。
問題解決行動一覧表は、問題が発生したときに起こす緊急的行動、暫定的行動(とりあえずしておくべき行動)、調査分析行動、恒久的行動を整理して対応していこうというものになります。
問題ステートメントでは、問題が何かを分析し、問題の対象は何なのか、そしてその問題はどのような問題なのかをきちんと分けて考える方法になります。
6W2Hは、何を(What)、どこで(Where)、いつ(When)、誰が・誰に(Who)、なぜ(Why)、どれを・どちらを(Which)、どのように(How)、いくつ(How many)、いくらで(How much)を整理してまとめて、事実と意見を分けて考え、問題点を明かにしてく方法になります。
IS NOT発想法では、あったこと(IS)と、ありそうであかったこと(IS NOT)を比較することで、新しい情報を見つけて整理していく方法になります。
ABC分析では、人の行動・パフォーマンスから、先行条件(Antecedent)、行動(Behavior)、結果(Consequence)から考察して分析していく方法になります。
このように、一般的なビジネス書・実用書に出てくるような主なものだけをあげても、ざっとこのくらいいろいろな発想法やツールがあるのです。
問題解決の基盤となるポジティブ思考
ポジティブ思考というと、どうせ楽天的にものごとを考えろということでしょ? でも楽天的にものごとを考えてリスクを考えられなくなるのは軽率な行為なんじゃないの? と思う人もいるかと思います。
しかし、問題解決で重要となってくるポジティブ思考は、ただ単に「物事は良いように考えよう」というような単純なものではありません。
単なる考え方以上のもので、問題解決者の基盤ともなるべきものなのです。
そもそも、問題が起きたときに、それを解決しようと取り組むこと自体が、ポジティブ思考ともいえるのです。
問題が起きた時は、その問題は克服できると考えて前に進んでいく、そして問題が解決できた暁には、より良くなっていく考えていく力こそが、問題解決をするにあたって非常に重要なことなのです。
問題解決のポジティブ思考
問題解決のためのポジティブ思考は、どんな問題が起こっても、無理していつもニコニコして楽観的なことを考えていることではありません。
そんなことをしているとかえって問題を悪化させてしまいかえって危険です。
ポジティブ思考は、将来に向かってより良い選択をしていこうという意思のことを言うのです。
問題解決の選択に迷ったとき、ゴールに向かって最良の選択肢を選び取る意識を持てる人が、優れた問題解決者と言えるのです。
そのためには、事実から逃げず、かつゴールを忘れないことが大切になってきます。
問題解決の途中で、このへんにしておこうと適当なことを考えてしまうことはよくありません。これではポジティブ思考ではないのです。
問題解決のいろいろなツールを、状況を冷静に分析し、ゴールをしっかりみつめて進んでいこうという意思がなければ、どんなにすぐれた問題解決ツールがあってもゴールにはたどりつけません。
そういった意味で、ポジティブ思考は問題解決には欠かせないものなのです。