人間だれでも、ルンルンの気分になったり、落ち込んでどんよりとした気分になったりすることはあります。
しかし、ハッピーでルンルンの時と、アンハッピーでどんよりとした時の気分を繰り返し、その差が天と地ほど違う極端な人もいます。
普通の範囲を超えた激しい変化
人間誰でも、ルンルンしている時と、どんよりしている時はあったりします。
「ちょっとあの人はわがままな所があるよね」とか「アイツは気分屋なところがあるから」とか「ああ、あの人ね、気まぐれなのよね」というレベルであれば、短所の一つぐらいで済むのでしょうが、考え方や行動の変化が激しく、人と人との関係をうまく築けないレベルになってくると問題です。
こうなってくると、常に周囲の人と協調することができず、いわゆるトラブルメーカーになってしまったりします。
このレベルになると、パーソナリティ障害の可能性を疑う必要があるかもしれません。
境界性パーソナリティ障害の特徴
人間関係において、柔軟性がなく、社会生活がうまくいかない状態は、パーソナリティ障害と呼ばれます。
パーソナリティ障害は、さまざまな種類があります。
他人の関心や注目に過剰な関心を抱き、特に外見や性的魅力に関心を寄せ、そのために信用を失くすような行動にでたりする演技性パーソナリティ障害があります。
規則を守るのが苦手で、自己の利益のために平気でウソを繰り返す反社会性パーソナリティ障害もあります。
そしてもっとも代表的なものとして、境界性パーソナリティ障害があります。
境界性パーソナリティ障害は、20代の女性に多くみられる症状で、極端な考え方や、衝動的な行動をすることが特徴になっています。
境界性パーソナリティ障害では、感情の波がおおきかったり、良い・悪いを両極端に判断したりして、強いストレスを抱える傾向にあります。
何でも白か黒か、善か悪かで考える、対人関係が不安定、衝動的な行動が多いといった場合は、境界性パーソナリティ障害の可能性があります。
単に気分の変化が激しいというだけでなく、症状が重くなってくると、暴言を吐いたり、暴力をふるったり、過食になったり、自傷行為を繰り返したりといった危険な行動をとる可能性すらあるので見過ごせません。
境界性パーソナリティ障害を受け止める

パーソナリティ障害は、本人が自覚できないケースが多く、家族や親しい友人が受診の機会をもうけることも大切です。
境界性パーソナリティ障害の人に対して、完全に受け止めようとすると、極端な言動に振り回されるヘトヘトになってしまいます。
これはOK、これは知らんぷりしてスルーといった具合に、適当に受け流し、部分的に受け止めるようにし、どうしてもダメというのであれば、医師に相談することがオススメです。