痛くない血糖値の測定 | 薬剤師トピックス

世界の糖尿病人口は爆発的に増え続けていて、2017年現在で糖尿病有病者数は4億2,500万人になっていて、2045年までに6億9,300万人にまで増加するという試算も出ています。
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2017/027510.php

国際糖尿病連合(IDF)の報告によると、日本国内の糖尿病患者は720万人となっています。

糖尿病になると、高血糖の状態から合併症のリスクが高まりますが、糖尿病患者は血糖をコントロールするために毎日何回も血糖値を測定しなければなりません、

頻回しなければならない血糖測定

血糖値の測定というと、指などに張りを刺して血液を採取し、それを検査しなければなりません。
針を刺すということは、痛いという精神的な苦痛やストレスを伴うものであり、さらに感染症のリスクもでてきます。
さらに針を準備するだけでコストもかかってしまいます。

もう痛くない血糖測定

針を刺すことによる痛みによる精神的負担、感染症のリスクアップといったことを防ぐために、痛みをあまり感じないで血糖値が測定できないかということでいろいろと研究開発されてきて、最近ではいろいろな技術が開発されてきています。

Free Style リブレ

Free Style リブレは、針を使わずに血糖値を測定できる画期的な持続血糖測定器(CGM)になります。
Free Style リブレは、500円玉ほどの大きさの細い針のついたセンサーを腕に貼って使います。
針は皮下に刺し込まれるのですが、傷みはほぼないといっても良いでしょう。

そして読み取り機にセンサーをかざすだけで15分ごとに記録した皮下の組織間質液のグルコール濃度から導き出された血糖値や、過去の血糖値の履歴が表示されるようになっています。

1個約7000円するセンサーは、2週間の使い捨てなので、なかなかリーズナブルな価格になっています。

針を刺さないで血糖値を測定

最近では指に光を当てるだけで血糖値を測定できるQST(量子科学技術研究開発機構)のチームが開発したものも実用化に向けて開発されています。

特定の物質のみに洗濯的に光エネルギーを吸収させることができる技術を使い、中赤外レーザーを使って光を当てるだけでグルコースを計測できるようにするという仕組みで、もしこの技術が開発されれば、針を刺さないでたった5秒で血糖値が測定できてしまいます。

この方法による測定精度は高く、針を使わないので医療廃棄物も出ません。
今後はいかに低価格で開発販売の実用化にこぎつけられるかということがカギになっています。

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