自制心とマシュマロ | 薬剤師トピックス

人間は、目先の満足度を優先してしまう傾向にあります。

だからこそ、目先の快楽に走ってしまいがちになるのです。

目先の利益は誘惑が多い

私たちは人生において、我慢をして頑張るときがあります。

試験勉強、ダイエット、貯金といった長期的な大きな利益のために頑張って計画を立てますが、ついつい目先の利益により計画に反する行動を取ってしまいます。

たとえば、6ヵ月後までに10kg痩せるという長期的な計画を立てたとします。

その時、美味しそうなケーキを見つけてしまいます。

すると、ダイエットは明日からといってケーキをペロリと食べてしまったりします。

これは、短期的な利益を優先し、計画を台無しにする典型的なパターンです。

こうならたいためには、こうした自分の性格、将来より今を優先してしまいがちな性格を自覚することが大切です。

そして、ジムに入会してダイエットプログラムを組むなど、誘惑が入りこみにくくしたり、誘惑に打ち勝つような環境づくりも大切になってきます。

我慢できる子は有能

面白い実験に、マシュマロ実験というものがあります。

4歳の子供の前に、マシュマロを1つ置いて、「これから15分程度部屋を出るけど、戻るまでにマシュマロを食べないで我慢できたら、もう1つあげるよ。」と言って部屋を出るのです。

実際に、まだ4歳児なので、お菓子を食べたいという生理的欲求のほうが、我慢しようとする自己抑制や理性より強くなってしまい、欲求に負けてマシュマロを食べてしまった子供と、自己抑制により欲求に打ち勝った子供は2:1でした。

こうしてマシュマロを我慢できた子、できなかった子について、18年後と41年後に追跡捜査をして、その後どうなったのかを調べた研究があります。

その結果、マシュマロを我慢できた子は、18年後には学業成績が高く、41年後には社会的地位が高くなっていたり、高収入だったりします。

一方で、マシュマロを我慢できなかった子は、18年後の学業成績は低く、41年後の社会的地位も低く、定収入であったという結果がでています。

今を優先したい

人間は、今を優先したいという気持ちが強いのは仕方がないことです。

これは人間の本能といってもいいものです。

しかし、いつも本能に流されてばかりいると、受験勉強にしても、ダイエットにしても、禁煙にしても、望んでいない結果を招くことになってしまいます。

だからこそ、我慢の重要性を認識することは大切なのです。

4歳児のマシュマロの実験ですが、自制心が、将来のより大きな成功のために、自己の衝動や感情のコントロールをすることで、目先の欲求を我慢する能力が重要であるということになるのかと思います。

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